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千葉の難読地名(6) 生実

 ≪生実≫ おゆみ  千葉市中央区

中世より、生実郷、小弓、北生実村、南生実村、北小弓村、南小弓といずれも同じように用いられてきた。


千葉難読地名6

地名の由来は
(1) 古代に麻績連(おみのむらじ)が管掌していたことによる。
(2) 源頼光が寛弘年間に八剣神社へ大弓を奉納したという伝承による。
などがある。(角川 大日本地名辞典)

この(2) の話しは「小弓」と書かれていた時代に創造された地名伝説であろう。

 ただ、この「麻績連(おみのむらじ)」についてはあまりよくしられておらず、謎に包まれたままである。
霞ヶ浦周辺に進出してきたいわゆる海人(縄文人子孫?)族の一派だとは思うが、出雲国の国譲りでこの地に流されてきたのかもしれない。
この麻績連(おみのむらじ)は、利根川よりの旧小見川町(現香取市)の名前の由来にもなっている。
この小見川地区は古代は「麻続郷」とあり、平安末期からは「小見郷」になった。
この一帯は香取の海といわれた内海時代には「麻績千丈ヶ谷」といわれた低地で、開発により田畑が開けた土地だ。
名前の通り「麻織物」生産にかかわった集団だったと思う。
このように地名から古代の歴史を探っていくとかなり面白い実像が見えてくる。
なかなか止められない。

その他「生」が地名の頭や真中につく千葉県の地名をさがしてみると、

 ≪生谷≫ おぶかい  佐倉市
・・・・「うぶかい」ともいう。江戸期以降に「生ケ谷村」「生谷村」などとも書かれている。

全国に「生谷」とつく地名を探してみたが、下記に示すように「○○生谷」と何かが採れる場所の谷といった意味合いが多かった。

千葉県佐倉市生谷 チバケンサクラシオブカイ
富山県高岡市麻生谷 トヤマケンタカオカシアソウヤ
富山県黒部市内生谷 トヤマケンクロベシウチュウダニ
石川県加賀市山中温泉菅生谷町 イシカワケンカガシヤマナカオンセンスゴウダニマチ
福井県鯖江市石生谷町 フクイケンサバエシイショウダニチョウ
岐阜県高山市朝日町黍生谷 ギフケンタカヤマシアサヒチョウキビュウダニ
大阪府南河内郡河南町芹生谷 オオサカフミナミカワチグンカナンチョウセリュウタニ
兵庫県赤穂市木生谷 ヒョウゴケンアコウシキュウノタニ
兵庫県宍粟市山崎町生谷 ヒョウゴケンシソウシヤマサキチョウイギダニ
奈良県高市郡高取町丹生谷 ナラケンタカイチグンタカトリチョウニウダニ
和歌山県紀の川市上丹生谷 ワカヤマケンキノカワシカミニュウヤ
和歌山県紀の川市下丹生谷 ワカヤマケンキノカワシシモニュウヤ
和歌山県海草郡紀美野町初生谷 ワカヤマケンカイソウグンキミノチョウウイタニ

また「オブカイ」という名前の地名は他には存在しなかった(現在の郵便番号住所の中)

 ≪小生田≫ おぶた  長生郡長南町
・・・・ 和名抄に「小田郷」があり、この小田郷が転訛したという。 また中世(南北朝~室町時代)には「小蓋村」としの記述がある。(角川 大日本地名辞典)



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千葉の難読地名 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/06/09 05:25
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