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千葉の難読地名(9) 奉免、法目

≪奉免(法免)≫ ほうめ  市川市 市原市
≪奉目新田≫ ほうめしんでん 野田市
≪法目≫ ほうめ  茂原市
≪法目村≫ ほうめむら 白井町  明治7年まであった


千葉難読地名9


奉免の地名は中世に神社領などに租税を免除したことに由来するという。
野田市の奉目新田は、貢租免除地の奉免による(東葛飾郡誌)野田七か新田の一つで、もとは馬の放牧地だったという。

また平安時代に各地で作られた荘園(しょうえん)では、年貢を有力な寺院などに寄付して、朝廷への納税義務を免れる有力者が多く出てきました。
これらの租税をまぬかれた土地には「保免(ほうめん)、奉免(ほうめ)」などと呼ばれ、地名として残ったと思われます。

茨城県石岡市の「仏生(ぶっしょう)」などという地名も寺に奉納する穀物を作る田の免税田として、付けられた名前だと考えられます。
また国府田(こうだ)なども、その国府に奉納する米の耕作地であり、税が免除されたところなのでしょう。

ただ、これらの地名にはまた別な昔話も付いて来るようで、

1)茂原市の「法目」については日本武尊が当地に船具の帆を埋めたことから「帆埋」となり、転じて「法目」となった(長生郡郷土誌)
2)市川市の「奉免」には、後深草天皇の姫が難病に罹って都からこの地にたどり着いた際、里人の願いで鎌倉幕府は租税を免じ奉って姫の御料にあてさせたことによる。
との説明もありました。
また、この姫は後に若宮中山法華経寺の日蓮の説教に接し、病が治ったあともこれに帰依すること篤く、やがて日蓮宗門で最初となる尼寺「奉免山安楽寺」を開山するに至ったという。

同じ意味の地名として 愛媛県松山市に ≪保免 ほうめん≫という地名があります。

その他、「ほうめ」と読む地名を千葉県内で探してみると

・ ≪堀籠≫ ほうめ 成田市  ・・・南北朝期からある村名。
・ ≪宝米≫ ほうめ  横芝光町  (「ほうめい」 ともいう)・・・江戸期からある村名。古い板碑が存在する

があります。こちらの由来についてははっきりしませんが、「奉免」と同様の流れかもしれません。

その他、「法」のつく地名を下記します。

・ ≪法花≫  ほうげ  勝浦市
 古くは法華と書いた。「生(は)う華」または雑草蔓延の意の「生うけ」に由来すると伝える(角川 日本地名大辞典)
 法華(ほっけ)などと読むなら崖地などに付けられた可能性が高いが・・・・

・ ≪法木≫  ほうぎ  君津市

・ ≪法木作≫  ほうぎさく  君津市
 古くは法木とも称した。箒木(ほうき)の谷という地勢に由来するとか、ほう(朴)の木が存在したからなどの説がある。(角川 日本地名大辞典)


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千葉の難読地名 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2020/06/11 06:38

千葉の難読地名(10) 十余一、二、三

≪十余一≫ とよいち  白井市
≪十余二≫ とよふた  柏市
≪十余三≫ とよみ  成田市、多古町


千葉難読地名10

実は、江戸期に設置していた馬牧地(旧小金・佐倉牧)を、職を失った武士たちに与えるために明治2年から開墾が始まりました。
そのときに、着手順序を基に開拓地名の字を付けることが取り決められて1から13までの番号がふられました。

1、初富 はつとみ (鎌ヶ谷市)、
2、二和 ふたわ (船橋市)、
3、三咲 みさき (船橋市)、
4、豊四季 とよしき (柏市)、
5、五香  ごこう (松戸市)、
6、六実  むつみ (松戸市)、
7、七栄  ななえ (富里市)、
8、八街  やちまた (八街市)、
9、九美上  くみあげ (香取市)、
10、十倉  とくら (富里市)、
11、十余一  とよいち (白井市)、
12、十余二  とよふた (柏市)、
13、十余三  とよみ (成田市)(多古町)

の字名が生まれました。

今ではそれぞれ住宅地などとなり昔の面影は少なくなってしまいました。
でも名前を見て思い出すのも良いですね。


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千葉の難読地名 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/06/11 21:39
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