円妙寺(小美玉市上玉里)
この円妙寺については、こんな身近にこのような寺院があったのをまったく知らずにいた。
ここは茨城空港から6号バイパスを結ぶためと思われる道路工事が始まっている場所の近くだ。
先日道路建設場所にあるとされる「取手館」(多分、田木谷砦)という昔の大掾氏が「砦」を築いたとされる場所のすぐ近くにある。
きっと昔は交通の要の位置にあったものと思われる。
そのため、この近くの常陸府中(石岡)とこの場所を結ぶ道路を「円妙寺街道」と呼んだという。
何故この寺を知ったのかと言うと天台宗で常行三昧堂(常行堂)に阿弥陀如来の守護神として祀られているという秘仏「摩多羅神(またらじん)」を調べていたところ、この身近な所にあるようだとわかったのである。
秘仏というので公開されることはほとんどないが、いくつかの写真や絵があるのでその像の姿は想像がつくが、関東より北の方では平泉の毛越寺くらいしか知られていない。
常行三昧堂はそれでもいくつか有名なところがあり、行方市の西蓮寺は9月24日~30日まで毎日常行三昧会(ざんまいえ)が行われる。
しかし、この西蓮寺には阿弥陀如来の後ろに摩多羅神がいると言うことは聞いたことがない。
しかし、この円妙寺には置かれているようなのである。
そして、まったく摩多羅神の姿は知ることができないし、ほとんど紹介されたものがない。
もしかしたら置かれていないのかもしれない?
実は今年、島根県の清水寺の摩多羅神像(木造)が公開されたのだ。
私はそこまで足を延ばすことができなかったが、写真が公開された。(こちら1、こちら2)
また、この摩多羅神を描いた絵も有名(こちら)で、能・狂言などの猿楽のルーツとされ、非常に興味深い神なのである。
雨引観音で春に行われている「マダラ鬼神祭」などとの関係も全く分からない。
興味のある方はいろいろな本が出ているので読んで下さい。
今は私には説明ができませんので、そのうちに何かわかったら紹介したいと思います。

常行堂。(市の紹介などでは「二階堂」と書かれていました。確かに2階ですね。)
1700(元禄13年) の建立。
ここに平安末期か鎌倉初期と思われる立派な木造の阿弥陀如来座像があります。(県指定文化財:こちら)
こちらは時々公開されているようですので検索すると写真は見られます。
この時代の阿弥陀如来像は関東ではとても珍しい貴重なものだと言う。
平等院鳳凰堂の国宝阿弥陀如来座像と似た像である。
実はこの円妙寺は至徳3年(1386年)近江国園城寺(三井寺)の乗憲法師が開基したと伝えられ、この阿弥陀如来座像の方が古いのである。
この円妙寺が昔はかなりの力を持っていたものと考えられると思う。

本堂。1684-88(貞享期) の製作

常行堂の飾り模様

山門(四脚門)。奥に見えるのが常行堂で、さらにその奥が本堂である。
この山門もかなり古く、室町末期頃ではないかとされる。本当か?


実はこの寺に行きつくためには蓮田の間を抜けるような道を通って少し高台に登る。
まったくこのような立派な建物が存在するとは思ってもみなかったので驚きであった。
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ここは茨城空港から6号バイパスを結ぶためと思われる道路工事が始まっている場所の近くだ。
先日道路建設場所にあるとされる「取手館」(多分、田木谷砦)という昔の大掾氏が「砦」を築いたとされる場所のすぐ近くにある。
きっと昔は交通の要の位置にあったものと思われる。
そのため、この近くの常陸府中(石岡)とこの場所を結ぶ道路を「円妙寺街道」と呼んだという。
何故この寺を知ったのかと言うと天台宗で常行三昧堂(常行堂)に阿弥陀如来の守護神として祀られているという秘仏「摩多羅神(またらじん)」を調べていたところ、この身近な所にあるようだとわかったのである。
秘仏というので公開されることはほとんどないが、いくつかの写真や絵があるのでその像の姿は想像がつくが、関東より北の方では平泉の毛越寺くらいしか知られていない。
常行三昧堂はそれでもいくつか有名なところがあり、行方市の西蓮寺は9月24日~30日まで毎日常行三昧会(ざんまいえ)が行われる。
しかし、この西蓮寺には阿弥陀如来の後ろに摩多羅神がいると言うことは聞いたことがない。
しかし、この円妙寺には置かれているようなのである。
そして、まったく摩多羅神の姿は知ることができないし、ほとんど紹介されたものがない。
もしかしたら置かれていないのかもしれない?
実は今年、島根県の清水寺の摩多羅神像(木造)が公開されたのだ。
私はそこまで足を延ばすことができなかったが、写真が公開された。(こちら1、こちら2)
また、この摩多羅神を描いた絵も有名(こちら)で、能・狂言などの猿楽のルーツとされ、非常に興味深い神なのである。
雨引観音で春に行われている「マダラ鬼神祭」などとの関係も全く分からない。
興味のある方はいろいろな本が出ているので読んで下さい。
今は私には説明ができませんので、そのうちに何かわかったら紹介したいと思います。

常行堂。(市の紹介などでは「二階堂」と書かれていました。確かに2階ですね。)
1700(元禄13年) の建立。
ここに平安末期か鎌倉初期と思われる立派な木造の阿弥陀如来座像があります。(県指定文化財:こちら)
こちらは時々公開されているようですので検索すると写真は見られます。
この時代の阿弥陀如来像は関東ではとても珍しい貴重なものだと言う。
平等院鳳凰堂の国宝阿弥陀如来座像と似た像である。
実はこの円妙寺は至徳3年(1386年)近江国園城寺(三井寺)の乗憲法師が開基したと伝えられ、この阿弥陀如来座像の方が古いのである。
この円妙寺が昔はかなりの力を持っていたものと考えられると思う。

本堂。1684-88(貞享期) の製作

常行堂の飾り模様

山門(四脚門)。奥に見えるのが常行堂で、さらにその奥が本堂である。
この山門もかなり古く、室町末期頃ではないかとされる。本当か?


実はこの寺に行きつくためには蓮田の間を抜けるような道を通って少し高台に登る。
まったくこのような立派な建物が存在するとは思ってもみなかったので驚きであった。


摩多羅神に引き寄せられました。
立派な常行堂ですね。清水寺の常行堂は倒木で崩壊しているので、摩多羅神像を置いた常行堂と言うものは、もっと小さな建物をイメージしておりました。
「置かれていないかも?」と言われると・・・根拠も何も無いですが、きっとありますよ。口元だけ笑っている像が・・・。
> 摩多羅神に引き寄せられました。
この摩多羅神はもちろん「ややさん」の記事が発端です。
あれから本を買ったりいろいろ興味を持ちました。
でもやはり良くわからなかったのですが、あの笑みが頭から離れない。
不思議なものですね。
> 立派な常行堂ですね。清水寺の常行堂は倒木で崩壊しているので、摩多羅神像を置いた常行堂と言うものは、もっと小さな建物をイメージしておりました。
常行堂は阿弥陀如来を祀り、その廻りを何人もの僧侶がお祈りして回るのですから比較的大きなものだと思います。
もうすぐこちらの方でも西蓮寺で7日間休みなしの法要があります。
一度行きたいのですが、初日は無理なので中日にでも行ってみたいと思っています。
> 「置かれていないかも?」と言われると・・・根拠も何も無いですが、きっとありますよ。口元だけ笑っている像が・・・。
毛越寺とこの円妙寺がある記事に載っていたので有るのではないかと思っています。
でも地元での記事はどこにも書かれていないんです。お寺で聞いてみればいいんでしょうね。