佐原山車会館

 年2回行われる佐原の大祭は地元では「関東三大山車まつり」と呼ばれている。
石岡が関東三大祭りだと言いだしたら、そんなことは聞いたことがないなどという私にとってはくだらない議論をしていたが、言いだしっぺの強みでだいぶこの言葉も浸透してきた。

そこで、三大祭りがどこかとか、三大山車(だし)祭りは何処なのかなどとつまらぬ事を詮索しているサイトも良く見かけるが、本質を見極めていないととんでもない誤解を生む。

佐原、川越、石岡の各お祭りは共通部分も多く、基本は祇園祭だ。
八坂神社や牛頭神社のおまつりで、どこもそんなに昔の事ではない。

江戸時代に祇園祭が江戸の街で盛んになり、それが全国各地に飛び火していった。(そう思っている)

江戸から明治になった頃に一旦どこも規模は縮小して行ったのだろう。

それが江戸が東京になって神田などでは、多くの人形師も集まり、腕を競って、大きな時代武者人形や絢爛豪華な彫刻を施した山車が製作されていった。

しかし、鉄道が敷かれ、市電が街中を走りだすとこの山車を引きまわすことが出来なくなり、これが神輿に代わって行った。

一方地方では逆にこれらの山車や人形を買い取り祭りも次第に規模が大きくなっていった。

そして明治終わり頃から昭和の初期の頃には製糸産業などの地方の景気も良く、競って大きな豪華な山車を作るようになっていった。

そんな思いを抱えて佐原の「山車(だし)会館」を見てみた。

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本宿の祭りの神社である「八坂神社」に隣接(境内?)して、このコンクリート造りの山車会館がある。

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中の見学は有料だ。伊能忠敬記念館とセットにすると多少安くなるらしい。
でもあちらは前にじっくり見たので今回はこの山車をじっくり見てみよう。

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山車会館は大きな2台(本宿、新宿 各1台)の山車が空調の効いた部屋の中に置かれていた。
そして、両側の壁は大きな鏡が置かれていて、2台ではなく何台もあるように奥行きを持たせていた。

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写真撮影はビデオ室内は禁止だが、その他はOKだそうだ。
ビデオは来客があるとスイッチを入れる。佐原の観光PR用のビデオを大形のテレビ画面2つに映し出すもので、時間は15分位で、わかりやすく魅力を伝えていた。

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西関戸の山車は秋10月の大祭に使われる新宿地区の山車です。
立派なもので、この山車の彫刻は江戸時代の嘉永年間(1848-54年)の制作で、山車に車や台は昭和10年に作られたものです。
また上の人形は「ニニギの尊(瓊瓊杵尊)」で、江戸の人形町(鼠屋)で昭和15年に購入したものだそうです。


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この車輪の横に渡した太い棒は山車を回転させたりする時に使うものです。
こうして毎年のように新しいものに取り換えているのでしょう。

石岡の山車は台(舞台)が回転するようにつくられていますが、こちらではこの棒を使って台ごと持ち上げながら回します。
のの字まわしなどと呼ばれて祭りの見所の一つになっています。


もう一つは7月に行われる大祭に使われる本宿地区にある「寺宿町」の山車です。

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山車および彫刻は嘉永 3年(1850)の制作と言われとかなり古いものです。
人形は「金時山姥」で明治12年の制作で、やはり日本橋の鼠屋の人形師の手によるものです。

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神輿

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上の写真は昔全ての山車が一同に勢ぞろいした時のもので、御大典の時(昭和天皇の即位?)のものだそうです。

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この会館の裏手に大きな扉があります。
祭りの時にはここに飾ってある山車もここから出して参加するのだそうです。

そしてこの町の御年輩の方に昔のお話を伺いましたが、その中で興味深いお話がありました。

昔、山車の飾りの彫り師には越後から冬場に何人も来ていたそうです。
そして数日仕事をするとその日までの賃金をもらうと遊郭で使い果たして、また仕事をしていたと言います。

その越後が私の生まれ故郷の「小千谷」だともいっていました。

雪深い越後には冬になると関東や江戸に多くの職人がやってきました。

石岡でも醤油や酒の職人は皆このような人たちだったとの話も聞いたことがありますので、石岡の祭りの山車の彫りものにも江戸ゆずりの彫り師に混じって越後の職人もいたのでしょうか。

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佐原 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/12/22 09:13
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