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手接神社(小美玉市)

 昨日、千葉県香取市にある切手神社を紹介しました。

ここでは昔の民族の争い(物部族と出雲族)に係る言い伝えによる事が神社の名前に隠されていました。
祭礼手法に従わない者たちの手を切ったと言われるものでした。

今日は逆に手を接いだと言う言い伝えから神社の名前になった茨城県小美玉市与沢にある「手接神社(てつぎじんじゃ)」を紹介します。

話は手を接いだのは河童です。
この話は昔「手奪橋(てうばいはし)」ということで紹介しました。(記事はこちら

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場所は茨城空港の近くです。
このすぐ近くに親鸞が鹿島神宮に行く途中で通っていたと言われた遺跡(喜八阿弥陀、経塚など)が残されています。

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拝殿。

比較的最近に出来たと思われる会館(公民館?)のような建物が立ち、たくさんの境内社が置かれていました。
最近整備をし始めたようです。

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裏の本殿。比較的新しいのかもしれません。
元々は新撰組の芹沢鴨の先祖である芹沢家(城があった)に伝わる神社であったものだと想像されます。

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神社に奉納されるものも手形や手袋など手に関するものばかりです。

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おみくじなどと同じように「きりすね」というもめんの糸をよった物が置かれていますが、これは痛い手に巻いておくとこの糸が切れる頃には治ると言われるもので、手の痛い人が頂いて帰るのだと言います。

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でもこの神社は河童の神社という側面が大きいようです。
大きな河童の彫り物が置かれています。

芹沢のお殿様が乗っている馬の尾を引っ張って川に引きずり込もうとしていた河童手を刀で切り落としてしまい、手を失った河童が夜中に泣いて手を返してほしいと頼みに来た。

手を返すと喜んだ河童は不思議な薬で手を元に接いでしまったと言います。
この薬をもらった芹沢家は家宝として大切にして多くの人を救ったのだという。そして河童を神社に祀った。

この芹沢家の元をたどるとつくば市北条の多気山にあった常陸大掾氏(多気大掾)から別れたもので、こちらの大掾氏は鎌倉の初めにつぶされてしまいますが、水戸の吉田氏が常陸大掾氏を継ぎ、石岡にも城が築かれました。(府中城)


この芹沢家から芹沢鴨が出るのですが、芹沢家は代々医者の家系として続いていたようです。
石岡市内にこの子孫の方が医院を開業しています。

河童にもらったともいわれるこの家伝の秘薬(膏薬)「筋渡し」は今も使われているとの話もあります。

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茨城県には不思議な神社が結構ありますね。

ここは手の病を治してくれる神社ですが、もう少し石岡に近い場所には耳の病気に効く「耳守神社」(記事はこちら)もあります。

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興味がおありになりましたら一度参拝してみてはいかがですか?



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橘郷 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/03/30 15:59
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