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童子女の松原(2)

 一昨日の記事の続きです。

神栖市波崎先端の鹿島灘側に面した海水浴場近くの松林に「童子女(おとめ)松原」公園があった。
常陸国風土記の香島郡のところに載せられた1300年前に伝承として伝えられたおはなし「童子女(うない)松原」の場所として推測した場所と思われる。

この歌垣(東国では嬥歌(かがい))の話として知られているが、何かもう少し深い話が眠っていそうな気がする。

その伏線は同じ常陸国風土記の香島郡の冒頭に書かれています。

「昔、難波の長柄の豊前の大宮に天の下知ろし食しし天皇(孝徳天皇)の御世の、大化五年に、大乙上 中臣の?子、大乙下 中臣部兎子らが、惣領 高向大夫に申し出て、下総の海上の国造の領内である軽野より南の一里(面積のこと)と、那賀の国造の領内である寒田より北の五里とを引き裂いて、この二つを合併し、新たに(香島の)神の郡を置いた。そこに鎮座する天つ大神の社(現、鹿島神宮)と、坂戸の社と、沼尾の社の三つをあはせて、香島の天の大神と称へた。ここから郡の名が付いた。」(口訳・常陸国風土記より)

この香島(鹿島)郡は大化5年(649年)に下海上国より「軽野」という土地と仲(那賀)国より「寒田(さむた)」といわれる土地をそれぞれ供出して新しい郡(こおり)が置かれたのだ。

常陸国風土記が書かれたのはそれより60年以上後である。

kasimanokoori.jpg

今では香島郡の北が何処まで課ははっきりしないが Flood Mapsで海面を5mくらい高くしてみると北にあったと言う阿多可奈湖(あたかなこ)が現在の涸沼から那珂川河口辺りに広がっているのでここが北の境であろう。

南はこの波崎の所までであるはずだから 5:1の大きさの面積で比較すれば上の地図のようになるであろう。

童子女(うない)の松原は一番南の方になる。

常陸国風土記の古老の話としてこの説話が書かれているのはこの香島(鹿島)の神の地が出来た頃よりも前の話かもしれない。
それともこの二つの国造の国からここを分離するために作られた話なのかもしれない。

そうでなければ別々の国の神に仕える男女二人がこの地で隠れて一緒になり、男は奈美松(なみまつ)、女は古津松(こつまつ)になって、そしていつのまにか奈美松霊・古津松霊という名の神様となって手子后(てごさき)神社に祀られているなどということにはならないはずであるのだから。

仲国造は神八井耳命(かむやいみみのみこと)=神武天皇の子 の後裔の建借間命(けかしまのみこと)が那珂川流域(水戸など)などに派遣されて切り開き場所であり、古代皇族の多氏の系統。

下海上(下兎上)国造は海洋や湖などの舟の操作が巧みな民族で出雲族だという。

すなわち多氏と出雲族がここで共に手を取り合って鹿島の神の地を作り上げたと言うことなのか?

ただ鹿島はどちらかというとやはり多氏の系統色がとても強いので、息栖神社がその象徴なのかもしれない。
息栖神社の現在の祭神は岐神(ふなどのかみ)・天神船神・住吉三神である。

息栖神社で芭蕉が読んだ句「この里は 気吹戸主の 風寒し」などということの意味もなんとなく気になってくる。

気吹戸主とはイザナギが黄泉の国から戻った時、けがれたものを清め流したその流れから生まれたのが気吹戸主とされる。
このため何でも汚れを清めてくれるのだそうだ。

さて、現在のこの童子女の松原公園の場所に松林も整備され、像がおかれているが本来は銚子大橋の波崎側の入口近くにある手子后神社の場所がこの二人が会ったという場所なのでしょう。

また、神栖市のホームページを見ていたら市の名前の由来が載っていました。
現在の神栖市役所のすぐ近くに大きな池がありその場所は昔から現在に至るまで神の池と呼ばれていました。
今の池は干拓も進み昔よりはだいぶ小さくなっているようです。

また息栖神社のある息栖町から栖の字をとって「神栖(かみす)」となったそうです。

この神の池も調べて見ると現在の百里基地(小美玉市、旧小川町)が建設される前にこの神の池と大野原地区に自衛隊の軍用施設が建設される話が持ち上がり、大反対にあいました。

結局これが小川町の百里ヶ原に建設されることになり今の百里基地と茨城空港となっていったのです。

ここにも大きな反対運動があったと聞いています。
それぞれの土地には知らなければいけないことがたくさん眠っていますね。

大間の原発のことなど知らされなければいけない事柄も隠しているように感じてしまいます。
まだまだ新しい原発をいくら建設途中だからと言って建設をするなどということは福島の避難民などの心を踏みにじっています。

プルサーマルですから、MOX燃料を使いたいと言うただそれだけの気持ちが先にあるとしたらとんでもないことだと思います。

明日は手子后神社を紹介します。

手子后神社 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2014/04/06 19:08
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