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天狗の話 - 大杉神社

 土浦の方から125号線で銚子の方に向かうと、途中の美浦村を過ぎ、稲敷市に入る。
そこに「阿波」という地名がある。
読み方は「アワ」ではなく「アバ」である。
この阿波に「大杉神社」という神社がある。通称「あんばさま」と言うそうだ。
古そうだがカラフルな中国風の派手な色彩の神社である。
社殿の彫刻などがかなりこっている。
この大杉神社は名前の通り御神木が大杉なのだが、美浦のトレセン(競馬)の守り神ともいわれ、騎手など競馬関係者が良くお参りしているところだという。

なぜ、今回この神社を取り上げたかと言うと、この神社の祭神が天狗だと言うのだ。
この地の地名が稲敷市阿波(あば)という。
どうみても徳島阿波の関係を思ってしまうのだが、そこが良くわからない。
神社のHPも派手だ。
この大杉神社が関東から東北地方にある大杉神社の総本山だそうだ。

その歴史については、上記神社のHPを見ていただければ良いと思うのだが、とても興味深い記事が書かれていたので少しかいつまんで紹介しましょう。
1)大杉神社の場所が昔の今の霞ケ浦がまだ内海(香取の海)であった時に、その海に突き出した半島で、島のような形をしていたので、『常陸風土記』には安婆嶋と呼称された。
2)この一帯にはかつて菟上之国という小国があった。菟上国は海運で成立した小国であった。この時に神社の大杉は「あんばさま」と呼ばれ、信仰の対象でもあり、交通の目印の役割を果たしていた。
3)その後、北方の仲国から南下してきた一族が鹿嶋、香取の両神社を築き、東岸域を支配したため、交易権や、支配権が移ったが、一般民衆の間では海河守護の神様として信仰が続いた。
4)大杉大明神として御神木の大杉があるが、これが天狗の木と解釈されているようである。鳥居の左右に天狗の石像がおかれており、鼻長の大天狗ともう一つはあきらかに烏(からす)天狗である。
天狗の言われは、この寺にいた常陸坊海存(海尊)と言う僧が、数々の奇跡をおこして信仰を集めたが、ある時(1189年)すがたをくらませてしまった。
この海存の姿かたちが天狗のような風体であったらしく、この僧を天狗として祀ったのが始まりという。

しかし、常陸坊海尊は弁慶と同じく、源義経の部下と言われる伝説の人物で、数百年も生きていたという不死身伝説も伝わるなぞの人物である。こんな所にも伝説があるのかと驚いてしまう。

埼玉県の川越に近いふじみ野市にも舟運の守り神の神社として大杉神社があるそうだが、祭神の使いとしての天狗が祀られているという。

 それにしても解らない事だらけである。
この神社は、「夢むすび」の神社だといっている。またそれは日本では唯一だそうだ。
夢は縁結びでも、宝くじでも、競馬でも、受験でもなんでも良いらしい。

でもどうして阿波(あば)なのか?
もし四国阿波(あわ)に関係がなければ、昔この地にいたと思う縄文人の言葉かもしれない。

鈴木健さんの書かれた「日本語になった縄文語」によると、母のことをさす言葉に「アボ」「アバ」「アッバ」などと沖縄・青森・新潟・鹿児島などに残されているという。
しかし、この言葉の元は「乳首」のことだといいます。乳児が最初に発音する「パアパパ」などがその更に元になっているようです。
そうすると、この場所が昔半島でつながっていたが、島のように見えたと書かれていますので、どこか乳首を連想させた景観であったのかもしれません。
「アバ」「アンバ」の元が乳首や母のことを指していたとすれば面白いですね。

霞ケ浦周囲には縄文時代の貝塚がたくさんあります。縄文人が何千年も生活していたのです。
美浦村の陸平(おかだいら)貝塚はその保全に村が一体になって活動しています。

また、縄文語の本を見ていたら天狗の話の最初に書いた「猿田彦」の「サルタ」は琉球語の「サダル」がサルタに転じた語で、意味は「先導」だというようなことが書かれていました。
縄文語(アイヌ語)では「サ:前」「タ:にある」というので「佐多岬などがこの言葉に合致しているといいます。
「猿田」さんや「猿田」小学校など、漢字で猿と書くのでわからなくなってしまうのかもしれませんね。
 
結構奥が深そうです。
 

天狗の話 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/01/15 17:26
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