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一閑寺(玉造)(1)

 行方市玉造の大宮神社を見学した後、旧市街地の中心部に近い場所にあるお寺に立ち寄りました。

「曹洞宗 玉松山一閑寺」です。

一閑寺07

入口に「不許葷酒入山門」(くんしゅ山門に入ることをゆるさず)のいわゆる禅寺に多くある結界石が置かれています。
これを見るといつも酒は飲んでいなくても身を引き締めるようになります。

一閑寺06

この寺はここの水戸藩の大山守であった大塲家の菩提寺だそうです。
行方市商工会のエリザベスさんのブログには
「古くは天福寺と称し中世一帯を支配した玉造氏の菩提寺として発展した寺院です。
水郷観音十三霊場十番札所。玉造八景、"玉松山秋月"に選定されています」
と書かれています。

確かにこの場所やこの裏山からは霞ケ浦と筑波山の素晴らしい景色や、冬場などには霞ケ浦の向こうに富士山が夕方シルエットで浮かび上がり、時期に寄っては夕日のダイヤモンド富士も見えるそうです。

一閑寺01

こちらの寺の本堂は、東日本大震災の直後にほぼ完成した立派な建物です。

一閑寺03

唐破風形式の屋根に立派な鬼がわらと水戸徳川家の葵の御門が付けられています。

一閑寺02

竜の彫刻などかなり立派です。

建築を請け負った「日本建築研究所」のホームページによると、

「平成21年(2009)3月の工事開始、平成23年(2011)3月の完成。同6月本尊、仏具、調度が揃い、同7月本尊入仏落慶式」

「本堂他開山堂、法要室、位牌堂、納骨堂有り。本堂向拝唐破風付、雲龍彫刻入り。入母屋造平屋建て。唐破風と大屋根、開山堂屋根、銅板一文字葺き、棟瓦葺き、鬼面型鬼瓦取付。開山堂棟、飛龍(瓦製)取付。本堂内には深彫の彫刻として①釈迦一代記、四面②十二支、十二面③天女、四面の欄間彫刻(両面彫5寸厚)④向拝唐破風太瓶束両脇の壁に松に鳳凰(片面彫4寸厚)⑤水引き欄間に雲龍の彫刻(両面彫5寸厚)計二十三面で飾る。いずれも中国製。中国国内でも深彫り彫刻の第一者と言われる彫刻家による制作。ぜひ一度お目通必見。また、本堂裏手の開山堂棟飛龍(瓦製)は本邦初となる全姿であり経典と玉を掴み、空中に飛び立つ様を表している。 」
と書かれています。

本堂内部の彫刻はかなり素晴らしいものでしたので明日写真を載せます。

一閑寺04

不動明王堂

石碑の「敬信講」の文字は勝海舟の書だそうです。

一閑寺05

寺の見物でウロウロしていると若いご住職が本堂を開けて親切に中を見せてくださいました。
明日は本堂の内部を紹介します。


玉造 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2015/02/20 19:24
コメント
No title
こんにちは
この一閑寺は、私の家の菩提寺です。
住職も私の弟と同級生で小さい時からよく知っています。
この大きさの寺院は結構ありますが、彫り物がこれほど立派な寺院は少ないかもしれません。
まだ法要で内部を見ただけなのでゆっくり、そのうち見たいと思います。

不動明王といえば密教、真言宗や天台宗だけかなと思っていたら曹洞宗などにもあるんですね。
大吾パパさん
> この一閑寺は、私の家の菩提寺です。

おー そうですか。
ご住職も気さくな良い方ですね。
綺麗な本堂に見入ってしまいました。

私はどちらかと言うと古臭いところばかりに行っているので少し戸惑いましたが・・・。
私は茨城の生まれでないのでこちらには菩提寺はありません。

不動明王堂は確かに少し意外でしたね。
宗派は途中変わってきたのかもしれませんね。
遠い記憶
半世紀以上前に旧玉造町に住んでいました。
私の記憶違いかもしれませんが、一閑寺さんの石段の下の入り口に大きな(子どもから見た)仏像(銅製か?)が安置されていて、蓮華座の中に多くの蛇が彫刻されていたように記憶しています。小学校一年生の私には恐ろしく思えました。今でも、あの仏さんは安置されているのでしょうか。一閑寺さんの墓地の道には、たくさんのヤブコウジがあって赤い実をつけていました。
 小学校の校庭には山があって一本松が立っていました。
不立文字 様
こんばんは。
初めてですね。
このお寺の紹介ももうだいぶ前のことですね。
お寺はかなり新しくなり整備されているようですので昔あったという蛇の彫刻がある仏像はわかりません。
あったかなかったかも? 気が付かなかったので何処かに移されたのかもしれませんね。
子供の頃の記憶は懐かしくもありますが、今そこに行ったら大きく変わったりして戸惑うかもしれませんね。
私も子供の時にあちらこちら移動しているので記憶も定着しません。

半世紀前に小学校1年生なら私より少しお若いのでしょうか。

こうして昔を思い出して記事を読んでいただけることも書いていて良かったと思います。
また何かありましたらコメントなどで御連絡してください。
ありがとうございました。
祖父の菩提寺
物心付いた頃に祖父が身罷り末っ子長男祖父の菩提寺.二十数年後祖母が死ぬ前に一度も祖父のお墓に手を合わせたいと亡き母と三人でお墓参りに行きました。祖父の実家には大阪夏の陣か冬の陣の位牌が有る。祖母が体調が優れず実家には寄らず仕舞。数日後入院し長患い闘病中三人で祖父のお墓参りが出来て本当に良かったと!祖母は自分の父母や弟のお墓参りもしたかった筈だが、私が御見舞いに行く度に手を合わせて有り難がって下さった。祖父の二十数年後の命日。お寺さんの有り難みが衰え行く祖母を見守る母と私救いに成った。
平野さま
コメントありがとうございます。
今どちらにおられるかは存じませんが、おばあさんを連れてお墓詣りに行けてよかったですね。
このお寺も本堂が新しくなって大変立派でした。
私が訪れたのはもう3年以上前ですが、ご住職さんが本堂内部を開けて見させていただきました。
とても親切で優しい方ですね。
私には縁もないお寺なのですが、あちらこちらのお寺を見ていますが、とてもよいお寺だと思います。



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