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平沢官衙 - 筑波郡衙跡

八郷辻のいちご団地から菖蒲沢方面へ入りそのまま進むと筑波山尾根にある「不動峠」にでる。
途中小町伝説の残る「北向観音」を通過する。
この峠を越えると(旧)筑波の街へいくが、山を下ったところに「北条大池」があります。

この大池の反対側に国指定史跡である「平沢官衙(かんが)」遺跡があるので休みの日に訪れてみました。
現在は広々とした公園となっており、昔の建物が3棟再現されて建っています。

一般にはここを紹介する時は、筑波の町側からのアクセスで紹介されますが、ここのサイトの中心は石岡ですから常陸国とのイメージをもっていただきたいと敢えて反対側から峠越えでの道で紹介しました。

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官衙(かんが)とは昔の役所があったところで、ここに奈良・平安時代の「常陸国筑波郡」の役所があったことがわかったのです。1980年に国の史跡として認定され、一般開放されたのは2003年です。

もちろん石岡には常陸国の国衙(こくが)があったことが知られています。現在の石岡小学校の敷地がそれですが、昨年(2010年)ようやく国の史跡に指定されました。しかし、昔の国レベルでの史跡指定は全国初なのです。指定された名称は「常陸国衙跡」ではなく、「常陸国府跡」となりました。国衙というのはあまり一般的でなく難しいからでしょうか?
石岡にはもうひとつとても重要な地下の正倉院ともいわれる「鹿の子C遺跡」がありますが、高速道路の下となって、現在は風土記の丘で、当時の武器製造小屋や住居などが再現され、展示されています。
この展示場所が有料ですので訪れる人が少ないのは問題ですね。あまり高くはないので是非一度見学してくださいね。今度このブログでも紹介しましょう。

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この写真のように、この敷地内には幾つもの木の杭が打ち込まれて、それをロープで囲って中に入ることを制限しています。この場所が建物のくいの跡などが見つかったところです。この中に80軒程の建物跡などが見つかっています。この3分の2は高床式の建物で、倉庫の跡だと見られています。
すなわち、税として徴収した穀物を保管した場所だと思われます。

この遺跡の全体の大きさは、発見された溝の大きさで160mx110m程です。

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上の写真は、二号建物で、最大級の建物(正倉)で、法倉と呼ばれるものだそうです。当時の倉を再現するのに奈良の法隆寺の倉を参考にして土壁の倉となったそうです。
また、屋根瓦があまり出土していないので茅葺ではなかったかと推察したものです。

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向かって右が一号建物:校倉、左が三号建物:掘立柱建物(板倉)です。
当時の建物を勉強するにはとても良い資料ですね。

常陸国は、大化改新(645年)により646年(大化2)に設置されました。そして、現在の石岡市に国府と国分寺が置かれたのです。
そののち新治、白壁(真壁)、筑波、河内、信太、茨城、行方、香島(鹿島)、那賀(那珂)、久慈、多珂(多賀)の11郡が置かれたとされます。
そのため、この筑波郡が何時制定されたものかははっきりは分かりません。

奈良時代初期の713年(和銅6年)に編纂され、721年(養老5年)に成立したとされる「常陸風土記」によると、常陸国ができる前に、この地方にはまだ統一された国はなく、「ただ、新治(にひばり)・筑波(つくは)・茨城(うばらき)・那賀(なか)・久慈(くじ)・多珂(たか)の小国があり、朝廷より造(みやつこ)・別(わけ)が派遣されてゐた」(口訳・常陸風土記)となっています。
また、常陸国衙出来た後の11群のうち「新治・筑波・信太・茨城・行方・香島・那賀・久慈・多珂」の9郡の説明を古老の話などでまとめたものとなっています。
一度読んでみるのも良いでしょう。

 さて、石岡は茨城郡になるのですが、最初の郡衙は何処にあったかは諸説あります。
石岡では茨城廃寺のあった場所に近い外城(とじょう)(掛札神社のところ)ではないかと言われています。
しかし、どうやらここに郡衙ができる前に茨城と言う名前の地が存在していたといわれています。
その場所が笠間市小原です。ここが那珂郡編入されて、郡衙を石岡に移したというものです。
まあ諸説ありますので、歴史学者によって解釈も分かれているということは知っていて良いのではないでしょうか。絶対となる証拠はまだ見つかっていません。
茨城廃寺は国分寺などができるより前にあった寺で「茨木寺」「茨寺」などと言う墨書銘が見つかっており、茨城郡で国分寺よりも古い寺が見つかっているのはここだけだというのですが・・・。

邪馬台国が大和か北九州かなどというのもまだわかっていないのですから・・・。
私はずっと北九州説が有力だと感じていたのですが、徐々に大和説に傾き始めています。
でもわからずに考えることも楽しいことです。

ここ平沢官衙の入口の北条大池は桜がきれいだそうです。お花見がて見学して見ても良いのではないでしょうか?
せっかく見学するなら、何も知らずに行くよりも少しでも予備知識を持っていく方が得るものが多いようです。
 
 

筑波・土浦・牛久地区 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/03/09 19:12
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