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廻戸(阿見町)

 先日阿見町に用事があり1時間ほど時間があったので、予科練平和記念公園の駐車場に車を止めて近くを散策することにした。
もちろん闇雲に散策するのではなく「十握神社」を訪れるという目的があったのだが、こちらの紹介はまた後にして、ここの地名「廻戸=はざまど)が気になったのであたりを少し歩いてみることにしたのだ。

あたりの景色などを紹介しながら少し変わった地名の廻戸(はざまど)の考察もしてみたい。

高台と低地が入り混じった地域。

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予科練平和記念公園の通りの反対側すぐ前に「廻戸共同集荷所」の古びた建物がある。

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ここから少し上っていくと「廻戸公会堂」がある。

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このあたりからはこの坂道に沿うように住宅が並んでいる。
この裏手の山が中世に「廻戸城」があったという高台だ。

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島廻りハイツというアパートもある。
この島廻りの名前もこのあたりに伝わっている昔の地名の名残のようだ。

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上の台地の一角に「まほろば」という立派な老人施設があった。
中からは詩吟クラブ?の練習しているのが聞こえた。
奥に広がって見えるのは霞ケ浦である。
眺めがよい。

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この施設の入り口横に「廻戸貝塚」の説明看板がおかれていた。

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貝殻は見当たらないがこのあたりの昔の地形に思いが飛ぶ。

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「まほろば」の庭にある黄色のタンポポ畑とその向こうに霞ケ浦が広がる。

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この山一帯が中世の廻戸城の跡だという。
城の城主は土岐大善太夫の家臣「高野次郎八郎」というが・・・

土岐氏は美濃から江戸崎に来て城主となった氏族で、まえに江戸崎散歩で紹介した。
ただここにちゃんとした城があったのか砦程度のものだったのかははっきりしない。


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霞ケ浦を望んでみると確かに眺めがよい。
霞ケ浦手前に見える白い建物は予科練平和記念館だ。

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これが予科練平和記念館。近代的な建物で天気が良いと窓もいつもキラキラ輝いて見える。
東隣は芝生や築山、遊具などがあり小さな子供たちも元気に遊ぶ姿をよくくみかける。
西隣は自衛隊の武器庫のある施設(陸上自衛隊土浦駐屯地)。
名前が物騒なので少し変えてほしい気がするが・・・。

さてざっと見てきて「廻戸=はざまど」の名前の持つ意味が感じるだろうか?
霞ケ浦がまだ海だったころを想像してみるとこのあたりの地形はどんな様子だったのでしょうか。
浮島がまだ島だったころこのあたりも入り江が入り込んだ地形で、一部は島のようになっていたのかもしれません。

島を廻る(めぐる)?
入り江に舟着き場があって、ここから漁に舟が出ていた?
戸は江戸などと同じ戸口(河口)?

地形的にはこのような名前なのだと思います。

阿見の昔ばなし その6 (こちら) によると、慶長七年(1602)の田や畑の広さを調べた検地帳に廻戸村という名前が出てくるそうですが、それ以前には「波佐間戸」と書かれていたとあります。

地名を漢字から解釈することは間違いだということはよくわかっていますが、その漢字を読みに当てたこと、そこにはその時代の背景が少しはありそうに思います。



地名 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/05/23 20:15
コメント
おはようございます。
珍しい名前や貝塚、興味深く
読みました。十握神社も楽しみに
します(^^)

先週末に三昧塚古墳に行った時
古墳にたくさんの黄色い花が咲いて
まして(お写真にあるものと同じだと
思われます)何の花だろう?と
思ってました。

たんぽぽなんですね(*^_^*)

なんとなく時期が終わってる気がしたり
してたんぽぽなのかな?と思ってました。

それも解決、スッキリしました(*^_^*)
Re: タイトルなし
> 珍しい名前や貝塚、興味深く
> 読みました。十握神社も楽しみに
> します(^^)
ありがとうございます。
地名は面白いですね。
昔は村に気にしていなかったのですが・・・。

> たんぽぽなんですね(*^_^*)
> なんとなく時期が終わってる気がしたり
> してたんぽぽなのかな?と思ってました。

タンポポは結構あちこちで時期がずれても咲いているようです。
これも写真を撮るようになって何となく気が付いたようなものです。

ブログもドメインとったりしていろいろ変えてみたりしているのですが
昔のままの方がやはり扱いやすいですね。


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