和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)

平安時代の中期(931~938頃)に書かれた国語辞書(百科事典)がある。
和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)という。

名前は知っているのだが読む機会はあまりない。
昔なのでとても読みにくいと思っていた。

先日国会図書館のデジタル版(20巻本)をネットで閲覧した。

何が見たかったかというと「茨城」郡の読み方を確認したかったのである。
別な方の本では目にしているが、実際に原本を見ておかないと確信が持てない。

この辞書の最初の方は天地に関する言葉で「月」「虹」「霧」「雨」「風」「嵐」・・・・などの説明が書かれている。
すべて漢字ばかりだが、この辞書のすごいところはところどころに漢字の読み方が「漢字(万葉仮名)」で書かれている。

私は学生の頃は理系でこういう物に親しむこともなかったので、見ていて新鮮な思いがした。

では肝心の「茨城」であるが、そのページだけを抜粋してみましょう。

初めて見られる方も多いと思うので参考までに見てください。

20170215_160630s.jpg

これは五畿内から各街道の国々の石高やその国の郡について一覧で載っています。

常陸国は東海道国の最後の国として載っています。

石高は 田四萬九十二町六段百十二歩 となっており 他より多いようです。

常陸国には十一の郡があり、その下に小さく着いたのがその読み方(万葉仮名)です。

 新治:爾比波里
 眞壁:萬加倍
 筑波:豆久波
 河内:甲知
 信太:志多
 茨城:牟波良岐國府
 行方:奈女加多
 鹿島:加之未
 那珂
 久慈
 多珂

結構面白いですね。
茨城郡に国府がおかれていて、読みは「牟波良岐」です。

 牟波良岐=ムバラキ(ウバラキ?)

ですが、この読みについても「常陸国風土記」(天保10年(1839年)刊本)では「うばらき」と仮名が降られている(Wikipediaより)ようですので、「ウバラキ」がでいいのでしょうかね。
「イバラキ」ではありません。  いつの間にか「イバラキ」になっていったのでしょう。

今は本をもっていなくてもこうしてネットで自由に見ることができるのですから素晴らしいですね。
感謝です。

この「牟波良岐」は書き間違いだなどという人もいるようですが、全体を眺めてみれば間違いなどとは思われません。

平安時代は「むばらき」または「うばらき」と発音していたようです。

こういうことを踏まえて「茨城」の県名発祥の地を考えていかねばならないでしょう。







ひとこと | コメント(2) | トラックバック(0) | 2017/02/16 23:24
コメント
なかなかコメント残せませんが
いろいろあってなかなか行けていない
「茨城ロス」^_^を補充すべく
楽しませていただいています。

面白いな、と読ませていただきました。
ここまでネットで見られることにも
びっくりです。すごいですね(^^)

私は実際に残っているもの
(古墳とか寺社とか)
を見て、昔に思いを馳せるのが好き
なんですが、こうして文献を実際に
見せていただけて、それも楽しいもの
だなと思いました。

また楽しみにお邪魔しますね。

たいここ様
ご無沙汰しています。

ブログネタが切れているのでこんな記事でつないでいます。
でもコメントとてもうれしいです。

古墳に登って昔をおもい浮かべるのは楽しいですよね。

千葉県市原(上総国国府)には小さいけれど卑弥呼時代より前の古墳(3世紀?)があるんですよ。
神門5号墳 先日写真を見ていただけでタイムスリップしていました(笑)

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