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茨城の難読地名(その27)-国生、国長、国府田

難読地名27

シリーズ1回目からは ⇒ こちら 

国生 【こっしょう】 常総市
国長 【くにおさ】 常陸大宮市(旧緒川村)
国府田 【こうだ】 筑西市(旧下館市)

<国生(こっしょう)>常総市(旧石下町) 
 
 「角川日本地名大辞典(茨城)」には「古くから「将門記」の記述内容と式内社である桑原神社の存在から下総国府の所在地であったという伝承が根強く、地名の由来も国庁の転訛したものとする説がある(下総国旧事考) と書かれている。

国庁(こくちょう)が国生(こっしょう)という読みは似ているのでやはり転訛ということなのだろうが、「生」はやはり「のある場所」などという意味だと思われます。
「にゅう」と読まずに「しょう」と読ませたのには「国庁」が意識されたというのはあるのかもしれない。
やはり場所柄として、平将門が新たな国を宣言して、国府として定めたという説にも説得力がありますね。

<国長(くにおさ)> 常陸大宮市(旧緒川村)

 クニは開拓された土地、オサには長い細長い谷という意味があり、地名は細長く狭い谷間の開拓地に由来(おがわの文化)とある。

<国府田(こうだ)> 筑西市(旧下館市)

 地名は往昔常陸国府の神饌田(しんせんだ)があったことに由来するという(杉山私記)
神饌田(しんせんだ)とは神社や神棚に供える供物を作る田のこと

昔はこれらのコメを作っている田の税を免除(全部または一部)するという事が各地で行われていました。

国府を「コウ」と読む地名は全国にかなり多いです。

茨城県筑西市国府田(こうだ)
栃木県栃木市国府町(こうまち)
栃木県小山市上国府塚(こうづか)
千葉県市川市国府台(こうのだい)
千葉県茂原市国府関(こうせき)
千葉県いすみ市国府台(こうのだい)
千葉県長生郡長柄町国府里(こうり)
神奈川県小田原市国府津(こうづ)
静岡県磐田市国府台(国府台)
愛知県豊川市国府町(こうちょう)
愛知県稲沢市国府宮(こうのみや)
三重県鈴鹿市国府町(こうちょう)
三重県志摩市阿児町国府(こう)
大阪府藤井寺市国府(こう)
鳥取県倉吉市国府(こう)
徳島県徳島市国府町府中(こくふちょうこう)

もちろん「こくふ」「こくぶ」という読みのところも数多くあります。


茨城の難読地名 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2018/07/15 11:41
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