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石岡地方のよもやま話(その10)-八郷盆地

八郷地区はこのあたりでは珍しい山に囲まれた盆地のような地形をしています。

昔は山根地区と言っていました。

最近つくば山系のジオパーク登録によってこの地域の地図が国土地理院から発売されました。
鳥瞰図的な地図で、この地域の特徴がよくあらわされています。

まるで火山の火口のカルデラ湖のようなです。

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いったいこの地形はどのようにしてできたのでしょうか。

ジオパークの説明では
八溝山地の南端部をなす筑波山地は深成岩体が地の変動によって隆起し、深成岩の上の地層もそのまま一緒に隆起し、その隆起の後に、この地形が河川によって浸食されたものだそうです。

八郷盆地は大きく分けて3段の高さに分かれています。
標高50~70mの上層部、27~45mの中層部、12~28mの低層部です。この下層部は恋瀬川の沖積低地です。
大昔は竜神山や富士山などの岩石は筑波山系の岩石と同じかなり古い岩石で、このあたりに海が入り込んでいた時代にはこの竜神山や富士山は島だったと考えられています。

そして、柿岡地区には昔大きな湖(柿岡湖)があったといわれています。
そして恋瀬川の柿岡湖の出口には滝があり、その滝が崩れて現在の平野になったとも言われています。

ただこれも何時頃のことかはっきりしませんが、このようなことを考えて、この地形図をながめてみるのも良いでしょう。

八郷盆地の山の麓は良く朝霧が発生します。
幻想的な風景が今も見られるのはこのような特異な地形が関係しているのでしょう。

八郷盆地では、放射冷却により発生した冷気が滞留し,霧が発生し、その霧が筑波山に添って流れていきます。


石岡地方のよもやま話 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2018/12/04 20:43
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