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春雨の 大欠伸する 美人かな

 小林一茶、夏目漱石、小川芋銭 の三愚集を紹介し始めましたので、このまま続けましょう。

今回は

「春雨の大欠伸する美人かな」
 
です。

三愚集_09P

一茶 七番日記には「春雨の大欠(あくび)する美人哉」とあります。

三愚集_10P

さて、大欠伸(おおあくび)する美人の絵を期待したのですが、芋銭はこんな絵を添えました。

これは何をモチーフにして書かれたのでしょうか?

枕草子の
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。・・・」
あたりから来ているのでしょうか?

または孟浩然の「春暁」

春 眠 不 覚 暁    春眠暁(あかつき)を覚えず
処 処 聞 啼 鳥    処処に啼鳥を聞く
夜 来 風 雨 声    夜来風雨の声
花 落 知 多 少    花落つること知んぬ多少ぞ

あたりから想像したのでしょうか。

春雨はしとしとと降り、その音を聞いていると誰でも眠くなる。 美人でもである。
想像すると少し楽しくなりますね。
一茶も好きな句だったようです。

三愚集 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2019/05/20 07:28
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