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ふや/\と餅につかるる草葉かな No10

≪三愚集≫No.10

ふや/\と餅につかるる草葉かな 小林一茶

七番日記:ふや/\の餅につかるヽ草葉哉

七番日記では「ふやふやの餅」となっているが、漱石の書では「ふやふやと」となっているように読める。
どちらが良いかは人によると思うが、少しニュアンスが違ってきそうだ。

草餅は昔、別名「母子餅(ほうこもち)」ともいった。

これは草餅に母子草=ごぎょう(春の七草のひとつ)を使っていたことが由来という。

この句では 草葉を餅に入れて突いてふやふやの美味しい餅ができる。
そんな突きたての餅の様子を思い浮かべる。

三愚集_23P
(夏目漱石 書)

三愚集_24P
(小川芋銭 絵)

一茶の草餅(春の季語)の句

★ 草餅を先ず吹にけり筑波東風
★ 草餅や片手は犬を撫でながら
★ おらが世やそこらの草も餅になる

三愚集 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2019/05/24 06:50
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