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常陸旧地考

 江戸末期から明治初めに石岡で活躍した国学者である鬼澤大海(おうみ)さんが書いた「常陸旧地考」をネットで入手した。
鬼澤大海さんは、石岡の高浜の人で、墓は高浜の高台ある。
この国学者についてどうも石岡の人は良く知らないようである。

ふるさと風の会の会員が石岡の図書館で見つけて読んでいたのをお借りして読んでみたが、なかなか面白い。
そこで、やはり手元に置いてじっくり読むのには、図書館の本では長いこと置いておくわけにはいかないので、ネットで古本を探した。

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つくばの書店に一番安い本が見つかった。

高浜町が石岡町と昭和28年に合併して翌年石岡市が誕生したのだから旧石岡の市外の人はあまり興味がないのかもしれない。
しかし、この「常陸旧地考」は常陸国の旧地名に関する考察がよく書かれていて、江戸末期の情報だけでこれを書いたのはさすがだと思う。
土浦の学者色川三中(みなか)などがまとめた「新編常陸国志」などにも多大な影響があったようだ。

崙書房(ろんしょぼう)が上下2冊まとめて、今から30年以上前に限定500部で定価3700円で発行したものが、ほとんど手つかず状態で2000円で売られていた。
読むのにはかなり時間もかかりそうなのでしばらくは楽しめそうだ。

石岡ではあまり知られていないし、人気もないのかもしれない。
これは博物館などの文化施設がないことにも関係するのかもしれない。
まわりからどんどん隔離されて取り残されていくような気になってくる。

鬼澤大海さんは笠間神社や総社宮などの神官もやっていたようで、志筑藩に招かれて講師もやった。
地元でも塾を開いて教えていたようだ。

志筑の新選組参謀などで知られた伊東 甲子太郎や鈴木三樹三郎なども習っていたようだ。
どうも新選組などというと結構人気がありかなり多くの人が知っているようだが、この師の功績を少しは知りたいと思う。


書籍 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2019/11/23 09:53
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