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日本語と縄文語(13) 月日など

 太陽や月は縄文人はどのように見ていたのだろうか?

アイヌ語で太陽を検索すると
 【tokapcup】 と出てくる。 【tokap = 昼の 明るいうちの】+【cup (chup) = 月】
である。
このchup(cup)は丸いものを指す言葉で、多くは月を指すが、太陽にもまたお腹(特に妊婦の)も指す言葉で使われる。
一方昼を表わす【tokap】は語尾に+ci で地名の十勝になる。
また【tokapmokor】で「昼寝をする」 となる。
一方夜は【kunne】といい、特定できる夜(何夜など)場合には【ancikar ( ancikari )】といった。単に【an】でも夜を意味した。

縄文人たちは恐らく 夜の月と昼間の太陽とを同じように見ていたと思われる。
そうすると「日」を「ニチ、ヒ、カ」などといういい方はどのようにして生まれたのだろう。

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鈴木健(たけし)さんの本には、次のように書いてある。

「縄文人は抽象的な概念や観念的な思考には縁がなかった。 円くアル(ナル)という抽象も具体で表現しなければ理解が困難であった。 円くあるもの ~太陽、円く(丸く)なるもの ~月、妊婦の腹。それらを 【chup 腹、日、月】といった。」
そして、縄文語から日本語になったとしたときの「月・日」の解釈に苦心のあとが読み取れる。

1)「月(ツキ)は【chup 月 ⇒ tuki (月)】に変化したと考え、
2)太陽は【her 光 ⇒ hi (日)】となった。
 【her ⇒ hiru 昼、hirameku 閃く、kira キラ 輝き、hikari 光】なども語の変化で発生した と見ている。

また、日にちを表わす「日」についてはアイヌ語の【ko 日】をあげ、 ここから 日読み(コヨミ) となり、日も「カ」「ケ」などの読みが生れたと解釈している。

もう少しアイヌ語で調べてみよう。

【ko】・・・ererko: (~で)三日    
     inererko: 四日
     rerko: 三日(三日間) <レレコと発音>
     tutko: 二日(二日間)
【to】・・・hampak to: 何日
     ineto: 四日
     iwanto: 六日
     kesto: 毎日
     reto: 三日(三日間)
     sineto: 1日
と、【ko】のほかに【~to】がある。この「to」は昼間を表わす語なので、いくつ昼間があるかという意味で使われている。
最初に出てきた『tocap」と同義である。

ここで面白いのが、ヤマトタケルの火焚き翁との問答(新治・筑波を過ぎて・・・)である。

鈴木健さんが、私たちの発行している「ふるさと風」の機関紙に2010年8月に投稿いただいた記事を、別紙で載せました。
(載せるのは少しためらいましたが、私たちの機関紙への投稿ですので、載せても問題ないでしょう)

  ふるさと”風” 機関紙 2010年8月、9月号 記事より  ⇒ こちら

また、この記事に対する茨城の歴史学者として名高い志田諄一 博士よりのご意見、またそれに対するふるさと風の会の主査で脚本家であった白井啓治氏の意見も合わせてここに掲載した。

三者三様で大変見事な主張がなされている。
この意見の違いはそれぞれの立場や、それぞれが違った分野での知識・経験からくるもので、このような意見が交わされたことは私たちの「ふるさと風の会」をこれからも守っていかねばならないとの意を強くするものだ。

志田諄一先生はこの文を掲載した翌年(2011年)末に82歳で亡くなられ、白井啓治先生も昨年(2019年)半ばに亡くなられた。
とても残念な事です。


今までの「日本語と縄文語」を1から読みたい人は ⇒ こちらから


日本語と縄文語 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/05/14 11:12
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