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千葉の難読地名(5) 新生、荒生

 ≪新生≫ (あらおい)     市原市    
 ≪新生町≫(あらおいちょう) 銚子市 
 ≪荒生≫ (あらおい)     東金市 
 ≪荒生≫ (あらおい)     九十九里町 

千葉難読地名5

千葉県には「生」とつく地名が多いようだ。
「黒生(くろはい)」を先に紹介したが、今回は2つの「あらおい」地名について紹介しよう。

これはどちらも「新しく開発された土地」の意味だろうという。
漢字では「新しい」とか、「荒れた」とか意味が違いそうだが元の意味は同じだったと思われる。
ただ、九十九里町の「荒生」地名は、東金市の飛び地と考えられている。

全国に「新生 あらおい」という姓の名前があるようだが、人名のリストからはこの市原市の「新生」が名前の起こりだろうと書かれていた。
文禄3年(1594)の検地表には「海保郡新生之郷」と見える。

一方「荒生」の地名は文禄3年(1594)の上総国村高帳に村名が記載されており、その後の寛政5年の上総国村高帳には「荒笈村」と記載されているという。

また、同じ寛政5年の上総国村高帳には「新笈村」という村名もあるという。

その他、千葉県の「生=オイ」の地名を拾ってみると

・千葉市若葉区愛生町(あいおいちょう)
・旭市高生(たかおい)
・匝瑳市生尾(おいお)


<愛生> ・・・・ 元は千葉市源町の一部で、開発により昭和26年に成立した新しい町名
<高生> ・・・・ 江戸時代に椿海を干拓して成立した新田18か村の一つ
<生尾> ・・・・ 延喜式式内社に「生尾神社」の名前がある。(旧八日市場市)
伝承としては、当地を訪れた某が尻尾のない白馬に乗って通りかかった際、一夜のうちに尾が生えたので、「生尾」と名付けたという。(角川 大日本地名辞典) まあいかにも後から考えられた地名伝説と言ったところだろう。
ただ、この「生尾神社(おいおじんじゃ)」は現地では「老尾神社」と扁額などには書かれている。
香取神宮などとも関係が深かったようだが、名前の詳細はわからない。

がある。


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千葉の難読地名 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2020/06/08 09:24
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