千葉の難読地名(28) 和良比
≪和良比 わらび≫ 四街道市

小名木川の水源地にあたり、集落は台地上にある。
天文19年(1550)の妙見宮の記述には「蕨(わらび)」とあり、慶長19年(1614)の台帳にも「蕨村」と記されている。
また、元禄13年(1700)頃の郷帳には「和留比村」と書かれていた。
明治22年の頃は旭村に属し、昭和30年から四街道町(市)に属した。
地名の由来についてははっきり残されたものはないが、埼玉県の蕨市のHPには
「蕨という名前は歴史が古く地名の由来は文献にも残されていないが、諸説伝わっているうちの主に2つの説が有力とされている。
・ 源義経が立ちのぼる煙を見て「藁火村」と名付けた、在原業平が藁をたいてもてなしをうけたところから「藁火」と命名したという「藁火」説。
・ 僧慈鎮(じちん)の「武蔵野の草葉にまさるわらびをげにむらさきの塵かとぞみる」の歌をもって名付けた近隣の戸田市や川口市にもある地名の青木、笹目、美女木などの植物にならって命名したという「蕨」説。
<全国のワラビ地名>
北海道石狩郡当別町蕨岱 わらびたい
北海道二海郡八雲町わらび野 わらびの
北海道山越郡長万部町蕨岱 わらびたい
北海道釧路郡釧路町わらび わらび
宮城県気仙沼市本吉町蕨野 わらびの
宮城県伊具郡丸森町蕨平 わらびだいら
宮城県亘理郡亘理町逢隈蕨 おおくまわらび
山形県酒田市大蕨 おおわらび
山形県東村山郡山辺町大蕨 おおわらび
山形県飽海郡遊佐町大蕨岡 おおわらびおか
山形県飽海郡遊佐町上蕨岡 かみわらびおか
福島県東白川郡塙町大蕨 おおわらび
福島県相馬郡飯舘村蕨平 わらびだいら
茨城県筑西市蕨 わらび
群馬県富岡市蕨 わらび
埼玉県蕨市 わらびし
新潟県新潟市秋葉区蕨曽根 わらびそね
新潟県柏崎市蕨野 わらびの
新潟県岩船郡関川村蕨野 わらびの
福井県大野市蕨生 わらびょう
長野県上高井郡高山村蕨平 わらびたいら
岐阜県美濃市蕨生 わらび
静岡県静岡市葵区蕨野 わらびの
広島県呉市仁方町(蕨谷) (わらびたに)
徳島県美馬市山夏蕨 なつわらび
愛媛県宇和島市蕨 わらび
愛媛県北宇和郡松野町蕨生 わらびょう
高知県四万十市蕨岡 わらびおか
高知県香美市香北町蕨野 わらびの
高知県吾川郡仁淀川町大蕨 おおわらび
高知県吾川郡仁淀川町蕨谷 わらびだに
長崎県五島市蕨町 わらびちょう
熊本県水俣市わらび野 わらびの
このように実にたくさんあります。
ここで注目すべきなのはやはり北海道の地名です。
当然アイヌ語が多いはずです。
【蕨岱 わらびたい】という地名が2箇所に出てきます。
これはまさしくアイヌ語地名だと言います。
【わらびたい】=アイヌ語の【warumpe-hur (ワルンピ・フル)=(ワラビの丘)】が元で、ワラビがたくさん生えていた丘だそうです。
この【warumpe ワルンピ = ワラビ(蕨)】です。
すると日本語のワラビはアイヌ語(縄文語)なのでしょうか? それとも和語由来でアイヌ語になったのでしょうか?
どうやら昔の樺太などではワラビを食する習慣がなかったようで、もともと植物の新芽を「tuwa ト゚わ」と言っていたようです。
これに和語のwarabi(ワラビ)がアイヌにも伝わって「warumpe(ワルンピ)」とか「Warambi (ワラムビ)」などの言葉が後から加わったようです。
(アイヌ語地名の傾向と対策 (428) 「蕨岱・トマムナイ川・知来」による)
地名も由来は結構難しいですね。
千葉の地名シリーズ最初から読むには ⇒ こちらから

小名木川の水源地にあたり、集落は台地上にある。
天文19年(1550)の妙見宮の記述には「蕨(わらび)」とあり、慶長19年(1614)の台帳にも「蕨村」と記されている。
また、元禄13年(1700)頃の郷帳には「和留比村」と書かれていた。
明治22年の頃は旭村に属し、昭和30年から四街道町(市)に属した。
地名の由来についてははっきり残されたものはないが、埼玉県の蕨市のHPには
「蕨という名前は歴史が古く地名の由来は文献にも残されていないが、諸説伝わっているうちの主に2つの説が有力とされている。
・ 源義経が立ちのぼる煙を見て「藁火村」と名付けた、在原業平が藁をたいてもてなしをうけたところから「藁火」と命名したという「藁火」説。
・ 僧慈鎮(じちん)の「武蔵野の草葉にまさるわらびをげにむらさきの塵かとぞみる」の歌をもって名付けた近隣の戸田市や川口市にもある地名の青木、笹目、美女木などの植物にならって命名したという「蕨」説。
<全国のワラビ地名>
北海道石狩郡当別町蕨岱 わらびたい
北海道二海郡八雲町わらび野 わらびの
北海道山越郡長万部町蕨岱 わらびたい
北海道釧路郡釧路町わらび わらび
宮城県気仙沼市本吉町蕨野 わらびの
宮城県伊具郡丸森町蕨平 わらびだいら
宮城県亘理郡亘理町逢隈蕨 おおくまわらび
山形県酒田市大蕨 おおわらび
山形県東村山郡山辺町大蕨 おおわらび
山形県飽海郡遊佐町大蕨岡 おおわらびおか
山形県飽海郡遊佐町上蕨岡 かみわらびおか
福島県東白川郡塙町大蕨 おおわらび
福島県相馬郡飯舘村蕨平 わらびだいら
茨城県筑西市蕨 わらび
群馬県富岡市蕨 わらび
埼玉県蕨市 わらびし
新潟県新潟市秋葉区蕨曽根 わらびそね
新潟県柏崎市蕨野 わらびの
新潟県岩船郡関川村蕨野 わらびの
福井県大野市蕨生 わらびょう
長野県上高井郡高山村蕨平 わらびたいら
岐阜県美濃市蕨生 わらび
静岡県静岡市葵区蕨野 わらびの
広島県呉市仁方町(蕨谷) (わらびたに)
徳島県美馬市山夏蕨 なつわらび
愛媛県宇和島市蕨 わらび
愛媛県北宇和郡松野町蕨生 わらびょう
高知県四万十市蕨岡 わらびおか
高知県香美市香北町蕨野 わらびの
高知県吾川郡仁淀川町大蕨 おおわらび
高知県吾川郡仁淀川町蕨谷 わらびだに
長崎県五島市蕨町 わらびちょう
熊本県水俣市わらび野 わらびの
このように実にたくさんあります。
ここで注目すべきなのはやはり北海道の地名です。
当然アイヌ語が多いはずです。
【蕨岱 わらびたい】という地名が2箇所に出てきます。
これはまさしくアイヌ語地名だと言います。
【わらびたい】=アイヌ語の【warumpe-hur (ワルンピ・フル)=(ワラビの丘)】が元で、ワラビがたくさん生えていた丘だそうです。
この【warumpe ワルンピ = ワラビ(蕨)】です。
すると日本語のワラビはアイヌ語(縄文語)なのでしょうか? それとも和語由来でアイヌ語になったのでしょうか?
どうやら昔の樺太などではワラビを食する習慣がなかったようで、もともと植物の新芽を「tuwa ト゚わ」と言っていたようです。
これに和語のwarabi(ワラビ)がアイヌにも伝わって「warumpe(ワルンピ)」とか「Warambi (ワラムビ)」などの言葉が後から加わったようです。
(アイヌ語地名の傾向と対策 (428) 「蕨岱・トマムナイ川・知来」による)
地名も由来は結構難しいですね。
千葉の地名シリーズ最初から読むには ⇒ こちらから
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