千葉の難読地名(32) 布良 布沼 (館山市)
≪布良 めら≫ 館山市
≪布沼 めぬま≫ 館山市
地名では多くのところでは、「布」と書いて「ふ」または「ぬの」と読ませているが、千葉県の館山市では2か所で「め」と読ませている。

≪布良 めら≫ 館山市
房総半島最南端に位置し、西は太平洋に面する。
慶長2年(1597)の検地高帳に「布ら村」と見える。
地名の由来は
1) 海草(布)が繁茂する浦の意の「布浦(めうら)が転訛した
2) 紀伊国の目良(めら)、または伊豆国の妻良(めら)の住人の移住地にちなむ
3) 天富命が阿波の忌部を率いて当地に上陸した際、土民が献上した布を「良い布」と賞したことによる(伝承)
とする説がある(角川 日本地名大辞典)
≪布沼 めぬま≫ 館山市
房総半島最南端部に位置し、南西は平砂浦に面する。
戦国期には「目沼」とある。
地名は、海草が漂着して沼沢にとじこめられることから生じたか。(角川 日本地名大辞典)
ワカメは漢字で「若布」とかいているが、この語源を調べてみた。
【わかめの語源・由来】
わかめの「め」は、海藻の総称「メ(海布)」のことで、「モ(藻)」に通じる語。 わかめの「わか」は、羽状に分裂した姿から、新生であることを表す「ワカ(若)」や、分かれ出た意味の「ワカ(分)」である。 ... わかめを漢字で「和布」とも書くが、これは「ニギメ(ニキメ)」の漢字表記からである。(語源辞典)
Wikipediaには
「ワカメは乾燥が容易で、軽く運搬も容易であったこともあり、先史から日本で広く食べられていたことが確認されている。
縄文時代の遺跡からは、ワカメを含む海藻の植物遺存体が見つかっており、この時代から食されていたことが明らかになっている。
和語では古くは、藻類の「も」に対し、食用の海草一般を「め」と呼んでいた。漢字では、古くは「海藻」(平城宮木簡)、「軍布」(『万葉集』、藤原京木簡)、「和布」(色葉字類抄)などと当てられていた。古代に食されていた海藻の主体はワカメであったらしく、この「め」は、特にワカメを指していた。
また一説には女性(海女)の手で採られたことから「メ」と云われたとも伝わる。
後にカジメ(搗布)・ヒロメ・アラメ(荒布)・ホソメ(細海布)等々の海藻にも「布(メ)」があてられた。
ワカメという語は、「ワカ+メ」、つまり若い(新しい)海藻に由来する。
・・・・・・
などと書かれている。
ただ、地名として「布」を「メ」と読むところは、上記2か所以外は見つからず、
福井県福井市和布町 めらちょう
福岡県北九州市門司区 和布刈 めかり
があった。
ともにワカメ=若布=和布 が地名の由来のようだ。
このことからも、千葉県の地名も「ワカメや海草全般」を昔「メ」と言っていたことが地名の由来ではないかと思う。
千葉の地名シリーズ最初から読むには ⇒ こちらから
≪布沼 めぬま≫ 館山市
地名では多くのところでは、「布」と書いて「ふ」または「ぬの」と読ませているが、千葉県の館山市では2か所で「め」と読ませている。

≪布良 めら≫ 館山市
房総半島最南端に位置し、西は太平洋に面する。
慶長2年(1597)の検地高帳に「布ら村」と見える。
地名の由来は
1) 海草(布)が繁茂する浦の意の「布浦(めうら)が転訛した
2) 紀伊国の目良(めら)、または伊豆国の妻良(めら)の住人の移住地にちなむ
3) 天富命が阿波の忌部を率いて当地に上陸した際、土民が献上した布を「良い布」と賞したことによる(伝承)
とする説がある(角川 日本地名大辞典)
≪布沼 めぬま≫ 館山市
房総半島最南端部に位置し、南西は平砂浦に面する。
戦国期には「目沼」とある。
地名は、海草が漂着して沼沢にとじこめられることから生じたか。(角川 日本地名大辞典)
ワカメは漢字で「若布」とかいているが、この語源を調べてみた。
【わかめの語源・由来】
わかめの「め」は、海藻の総称「メ(海布)」のことで、「モ(藻)」に通じる語。 わかめの「わか」は、羽状に分裂した姿から、新生であることを表す「ワカ(若)」や、分かれ出た意味の「ワカ(分)」である。 ... わかめを漢字で「和布」とも書くが、これは「ニギメ(ニキメ)」の漢字表記からである。(語源辞典)
Wikipediaには
「ワカメは乾燥が容易で、軽く運搬も容易であったこともあり、先史から日本で広く食べられていたことが確認されている。
縄文時代の遺跡からは、ワカメを含む海藻の植物遺存体が見つかっており、この時代から食されていたことが明らかになっている。
和語では古くは、藻類の「も」に対し、食用の海草一般を「め」と呼んでいた。漢字では、古くは「海藻」(平城宮木簡)、「軍布」(『万葉集』、藤原京木簡)、「和布」(色葉字類抄)などと当てられていた。古代に食されていた海藻の主体はワカメであったらしく、この「め」は、特にワカメを指していた。
また一説には女性(海女)の手で採られたことから「メ」と云われたとも伝わる。
後にカジメ(搗布)・ヒロメ・アラメ(荒布)・ホソメ(細海布)等々の海藻にも「布(メ)」があてられた。
ワカメという語は、「ワカ+メ」、つまり若い(新しい)海藻に由来する。
・・・・・・
などと書かれている。
ただ、地名として「布」を「メ」と読むところは、上記2か所以外は見つからず、
福井県福井市和布町 めらちょう
福岡県北九州市門司区 和布刈 めかり
があった。
ともにワカメ=若布=和布 が地名の由来のようだ。
このことからも、千葉県の地名も「ワカメや海草全般」を昔「メ」と言っていたことが地名の由来ではないかと思う。
千葉の地名シリーズ最初から読むには ⇒ こちらから
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