立延地区の祭り(2) 盆綱
茨城県小美玉市立延(中延)地区に伝わる年中行事である、青屋様と盆綱について紹介しています。
今日は昨日の青屋様に続いて「盆綱(ぼんつな)」と呼ばれる行事を紹介します。
写真等は、小美玉市玉里地区にある小美玉市玉里資料館(生涯学習センター「コスモス」)で行われた「小美玉市のお祭りと年中行事2020」によります。
盆綱とはいったいどんなお祭りでしょうか?
旧暦のお盆の13日に、龍(または蛇)に見立てた縄を作り、それを子供たちが先祖の人々が眠る(共同)墓地から先祖の霊を綱に乗せて、各家庭に語先祖様の霊を送り届け、15日には又もとのお墓に送り届ける・・・・そんな行事のようです。
龍に見立てた縄を「盆綱」といい、東関東(千葉県や茨城県)に残された行事で、少子化などで消滅する恐れがあると、平成27年3月に国の無形民俗文化財に選定されているといいます。

立延地区の盆綱(ぼんつな)は、地区にいる小中学校の男子のみで行われています。
綱の作り方などは下記の説明にあります。綱の結び目の数だけ、ホトケサマが綱に乗り移る事ができるそうです。
この綱の制作は、大人だけがやる地域もあり、またお盆の少し前に作って、川近くに水をかけてお盆の当日までおいておくところなどもあります。また参加する子供は昔は男子だけだったところも、しだいに少子化で女子も混じるところも出てきているようです。
綱の制作が終わり、夕方に共同墓地に行き、先祖の霊を綱に乗り移らせます。
そして、綱を子供たちが担いで、各家庭を廻ります。
各家庭ではその家庭のご先祖様の霊を綱から下ろすため、龍の頭(綱の先頭)を振って降ろす動作をします。
地区によっては、掛け声をかけたりもします。

盆綱つくりはかなり力も必要ですので、大人が作るところが多いようです。
上の写真は昭和後期のもので、子供も参加して盆綱つくりをしていますが、立延地区では、現在は大人だけで綱を作っているようです。

訪れた家の前で、ワッショイといいながら綱を放り上げて、「もむ」という動作をすることもあるようです。(地区により異なるようです)
でもこの盆綱には目が付いていますね。
この目は茄子が使われているようです。
どうですか?
この姿は龍というより、常陸国風土記の行方郡に出てくる 「角のあるへび=夜刀神(やとのかみ)」に見えますよね。
<角のある蛇 ⇒ みずち ⇒ 龍>というような変化が考えられますね。


この橋本旅館さんは今も経営なされている旧小川町の古くからある旅館さんです。


小美玉市には玉里地区の大井戸公園近くの地域「平山(ひらやま)地区」にもこの盆綱が伝わっています。
資料館で展示されていたパネルの写真を載せておきます。
立延にも比較的近い地域ではありますが、内容は少し違うようです。






茨城では、この盆綱行事は上の小美玉市の立延、平山の他に、小美玉市上馬場、牛久市東瑞穴町や田宮、石岡市東田中、つくば市、阿見町など51地域に残っているという。(過去に調査した時は103地域にあったと言うので半分になった)
また、千葉県の佐倉、成田などにも多く残っており、全国的には九州北部にも少しあるという。
調査報告はいろいろ出ているようなので、興味がある方は調べてみてください。
今日は昨日の青屋様に続いて「盆綱(ぼんつな)」と呼ばれる行事を紹介します。
写真等は、小美玉市玉里地区にある小美玉市玉里資料館(生涯学習センター「コスモス」)で行われた「小美玉市のお祭りと年中行事2020」によります。
盆綱とはいったいどんなお祭りでしょうか?
旧暦のお盆の13日に、龍(または蛇)に見立てた縄を作り、それを子供たちが先祖の人々が眠る(共同)墓地から先祖の霊を綱に乗せて、各家庭に語先祖様の霊を送り届け、15日には又もとのお墓に送り届ける・・・・そんな行事のようです。
龍に見立てた縄を「盆綱」といい、東関東(千葉県や茨城県)に残された行事で、少子化などで消滅する恐れがあると、平成27年3月に国の無形民俗文化財に選定されているといいます。

立延地区の盆綱(ぼんつな)は、地区にいる小中学校の男子のみで行われています。
綱の作り方などは下記の説明にあります。綱の結び目の数だけ、ホトケサマが綱に乗り移る事ができるそうです。
この綱の制作は、大人だけがやる地域もあり、またお盆の少し前に作って、川近くに水をかけてお盆の当日までおいておくところなどもあります。また参加する子供は昔は男子だけだったところも、しだいに少子化で女子も混じるところも出てきているようです。
綱の制作が終わり、夕方に共同墓地に行き、先祖の霊を綱に乗り移らせます。
そして、綱を子供たちが担いで、各家庭を廻ります。
各家庭ではその家庭のご先祖様の霊を綱から下ろすため、龍の頭(綱の先頭)を振って降ろす動作をします。
地区によっては、掛け声をかけたりもします。

盆綱つくりはかなり力も必要ですので、大人が作るところが多いようです。
上の写真は昭和後期のもので、子供も参加して盆綱つくりをしていますが、立延地区では、現在は大人だけで綱を作っているようです。

訪れた家の前で、ワッショイといいながら綱を放り上げて、「もむ」という動作をすることもあるようです。(地区により異なるようです)
でもこの盆綱には目が付いていますね。
この目は茄子が使われているようです。
どうですか?
この姿は龍というより、常陸国風土記の行方郡に出てくる 「角のあるへび=夜刀神(やとのかみ)」に見えますよね。
<角のある蛇 ⇒ みずち ⇒ 龍>というような変化が考えられますね。


この橋本旅館さんは今も経営なされている旧小川町の古くからある旅館さんです。


小美玉市には玉里地区の大井戸公園近くの地域「平山(ひらやま)地区」にもこの盆綱が伝わっています。
資料館で展示されていたパネルの写真を載せておきます。
立延にも比較的近い地域ではありますが、内容は少し違うようです。






茨城では、この盆綱行事は上の小美玉市の立延、平山の他に、小美玉市上馬場、牛久市東瑞穴町や田宮、石岡市東田中、つくば市、阿見町など51地域に残っているという。(過去に調査した時は103地域にあったと言うので半分になった)
また、千葉県の佐倉、成田などにも多く残っており、全国的には九州北部にも少しあるという。
調査報告はいろいろ出ているようなので、興味がある方は調べてみてください。
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