庚申塔(1) 神善寺(茨城県神栖市)
前回の記事から1週間過ぎてしまいました。
やらなければいけないことが結構蓄積してしまって・・・
また、緊急事態宣言などのために、あまり出歩くこともためらわれ・・・・
さて、どうしようかなどと言ってもネタもあまりないし・・・・
ということで、今まで訪れたところにあった庚申塔の写真を集めてみようかなどと思うのです。
最初に、このきっかけとなった茨城県神栖市波崎舎利にある古刹「神善寺(じんぜんじ)」の庚申塔から始めましょう。
先日また気になって訪問して来ました。
このお寺は1056年に高野山から十六善神(四天王と十二神将の十六の神)を持ってきて、この地に創建されたという古刹。
なんといっても、寺の境内にある「大タブ」の木は樹齢千年ともいわれる大きさで、大きなこぶがあるのが特徴。
その境内の脇に、庚申塔と子安観音像(十九夜講)がそれぞれ10体から15体ほどが並べられている。
制作年月日などが彫られているものが少ないため、いつの時期のものか判別しがたいが、江戸から明治にかけてのものが多そうだ。
真ん中に置かれている庚申塔には、手前に花が飾られていた。

年号が刻まれている。
寛文十三年八月
寛文13年(1673年)は旧暦5月に京都の関白鷹司房輔(公家)屋敷から火災が起こり、市街の約1万軒が焼失した大火災が発生している。このため、その年の9月に年号を寛文から延宝に改めている。
この庚申塔はその火災のあと、年号が改まるまでの間に建てられている。
三猿の姿は描かれているが、一般に描かれる青面金剛像ではなく、菩薩像だろうか、如来像か?
お釈迦様(如来)であろうか? 頭に螺髪(らほつ)が見られる。
一般的な釈迦如来像は右手を上げて左手を下げているのだが、この像は逆だ。
どのような意味があるのか?
右手:恐れなくても良いよ(施無畏印)、左手:願いをかなえてあげるよ(与願印)・・・・かな。
仏像も少し勉強したけど、全く知識が足り無そうだ。

三猿ははっきり描かれているので、庚申塔には違いなさそうだ。
ただ、足元に邪鬼などはいない。
その向かって左側の庚申塔がなかなか格好いい。

庚申塔の守り本尊である、青面金剛(しょうめんこんごう)像が描かれているが、かなり独特な表情だ。
手は左右に3本ずつ、計6本ある。
右手に三叉戟(さんさげき)と棒、左手に法輪と羂索(けんさく)綱を持っている。
かなり独特な容姿をしているが、頭には蛇がいるようだ。
Wiki.で調べてみると、陀羅尼集経・第九に書かれている青面金剛の像容は、
『一身四手、左辺の上手は三叉を把る。下手は棒を把る。
右辺の上手は掌に一輪を拈し、下手は羂索を把る。
其の身は青色、面に大いに口を張り、狗牙は上出し、眼は赤きこと血の如く、面に三眼あり、頂に髑髏を戴き、頭髪は竪に聳え、火焔の色の如し。
頂に大蛇を纏い、両膊に各、倒に懸ける一龍有り。
竜頭は相向う。其の像、腰に二大赤蛇を纏う。
両脚腕上に亦大赤蛇を纏い、把る所の棒状も亦大蛇を纏う。
虎皮を胯に縵す。髑髏の瓔珞、像の両脚下に各、一鬼を安ず。
其の像の左右両辺に各、当に一青衣の童子作るべし。
髪髻両角、手に香炉を執り、其の像の右辺に、二薬叉を作る。
一は赤、一は黄、刀を執り索を執る。其の像の左辺に二薬叉を作る。
一は白、一は黒。銷を執り、叉を執る。形像並びに皆甚だ怖畏すべし、云々』
なるほど、これに近い姿なのかもしれない。

足元には邪鬼を踏みつけている。その下にはやはり三猿がいる。

今、ここまで、中央に並んだ2つの庚申塔を紹介した。
その右側にも青面金剛が描かれた庚申塔が並んでいたので、写真のみ紹介しておこう。



やらなければいけないことが結構蓄積してしまって・・・
また、緊急事態宣言などのために、あまり出歩くこともためらわれ・・・・
さて、どうしようかなどと言ってもネタもあまりないし・・・・
ということで、今まで訪れたところにあった庚申塔の写真を集めてみようかなどと思うのです。
最初に、このきっかけとなった茨城県神栖市波崎舎利にある古刹「神善寺(じんぜんじ)」の庚申塔から始めましょう。
先日また気になって訪問して来ました。
このお寺は1056年に高野山から十六善神(四天王と十二神将の十六の神)を持ってきて、この地に創建されたという古刹。
なんといっても、寺の境内にある「大タブ」の木は樹齢千年ともいわれる大きさで、大きなこぶがあるのが特徴。
その境内の脇に、庚申塔と子安観音像(十九夜講)がそれぞれ10体から15体ほどが並べられている。
制作年月日などが彫られているものが少ないため、いつの時期のものか判別しがたいが、江戸から明治にかけてのものが多そうだ。
真ん中に置かれている庚申塔には、手前に花が飾られていた。

年号が刻まれている。
寛文十三年八月
寛文13年(1673年)は旧暦5月に京都の関白鷹司房輔(公家)屋敷から火災が起こり、市街の約1万軒が焼失した大火災が発生している。このため、その年の9月に年号を寛文から延宝に改めている。
この庚申塔はその火災のあと、年号が改まるまでの間に建てられている。
三猿の姿は描かれているが、一般に描かれる青面金剛像ではなく、菩薩像だろうか、如来像か?
お釈迦様(如来)であろうか? 頭に螺髪(らほつ)が見られる。
一般的な釈迦如来像は右手を上げて左手を下げているのだが、この像は逆だ。
どのような意味があるのか?
右手:恐れなくても良いよ(施無畏印)、左手:願いをかなえてあげるよ(与願印)・・・・かな。
仏像も少し勉強したけど、全く知識が足り無そうだ。

三猿ははっきり描かれているので、庚申塔には違いなさそうだ。
ただ、足元に邪鬼などはいない。
その向かって左側の庚申塔がなかなか格好いい。

庚申塔の守り本尊である、青面金剛(しょうめんこんごう)像が描かれているが、かなり独特な表情だ。
手は左右に3本ずつ、計6本ある。
右手に三叉戟(さんさげき)と棒、左手に法輪と羂索(けんさく)綱を持っている。
かなり独特な容姿をしているが、頭には蛇がいるようだ。
Wiki.で調べてみると、陀羅尼集経・第九に書かれている青面金剛の像容は、
『一身四手、左辺の上手は三叉を把る。下手は棒を把る。
右辺の上手は掌に一輪を拈し、下手は羂索を把る。
其の身は青色、面に大いに口を張り、狗牙は上出し、眼は赤きこと血の如く、面に三眼あり、頂に髑髏を戴き、頭髪は竪に聳え、火焔の色の如し。
頂に大蛇を纏い、両膊に各、倒に懸ける一龍有り。
竜頭は相向う。其の像、腰に二大赤蛇を纏う。
両脚腕上に亦大赤蛇を纏い、把る所の棒状も亦大蛇を纏う。
虎皮を胯に縵す。髑髏の瓔珞、像の両脚下に各、一鬼を安ず。
其の像の左右両辺に各、当に一青衣の童子作るべし。
髪髻両角、手に香炉を執り、其の像の右辺に、二薬叉を作る。
一は赤、一は黄、刀を執り索を執る。其の像の左辺に二薬叉を作る。
一は白、一は黒。銷を執り、叉を執る。形像並びに皆甚だ怖畏すべし、云々』
なるほど、これに近い姿なのかもしれない。

足元には邪鬼を踏みつけている。その下にはやはり三猿がいる。

今、ここまで、中央に並んだ2つの庚申塔を紹介した。
その右側にも青面金剛が描かれた庚申塔が並んでいたので、写真のみ紹介しておこう。



コメント