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水雲問答(28) 今昔・事をなす

  これは江戸時代の(長崎)平戸藩の藩主であった松浦静山公が晩年の20年間に毎日書き残した随筆集「甲子夜話(かっしやわ)」に書かれている2人の手紙による問答集を理解しようとする試みです。

雲:白雲山人・板倉綽山(しゃくざん)1785~1820年 上州安中の藩主
水:墨水漁翁・林述斎(じゅっさい):1768~1841年 儒学者で林家(幕府の大学頭)中興の祖
松浦静山・松浦 清 :1760~1841年

水雲問答28

水雲問答(28) 今昔・事をなす

雲: 
 今より見申せば、古人は出来そうもなきことまで為し得申し候。今人出来べきことも為し得申さず。如何のわけに候やと存候。

(訳)
 今から見ますと、昔の人は出来そうにない事をまでよくやり遂げています。今の人は出来るであろうこともやり遂げられません。どうしてでしょうか。


水:
 古人方(まさ)に行ふべからざるの事を行ひ、自ら謂(い)ふ、行ふべきの事と。今人は行ふべきの事を行うて、先ず自ら行はれずと疑ふ。事の行はれざる、職として是れの由。

(訳)
 昔の人は出来そうもない事を行い、自分では当然のことをしたまでだという。今の人は行うことが出来る事も、自分からは出来ないと疑っています。事が行われなければ出来ないのは当然です。これが職として(もっぱらの)理由です。



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水雲問答 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2021/03/22 20:16
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