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水雲問答(51) 君子の志を立るは高かるべし

  これは江戸時代の(長崎)平戸藩の藩主であった松浦静山公が晩年の20年間に毎日書き残した随筆集「甲子夜話(かっしやわ)」に書かれている2人の手紙による問答集を理解しようとする試みです。

雲:白雲山人・板倉綽山(しゃくざん)1785~1820年 上州安中の藩主
水:墨水漁翁・林述斎(じゅっさい):1768~1841年 儒学者で林家(幕府の大学頭)中興の祖
松浦静山・松浦 清 :1760~1841年

水雲問答51

水雲問答(51) 君子の志を立るは高かるべし

雲:
 君子の志を立るは高かるべし。事実を做出(つくりだ)すは早くす当(べ)し。この所深意思あり。

(訳)
 君子は志を立てるときは高くあるべきです。そして早く実行して結果は早く出すべきです。この考え方は深いと思います。

水:
 所見所記、不可不遠且大、然行之亦復須量力有漸、志大小労、力小任重、恐終敗事 (明道程子の語)

(読み)
 見る所記する所、遠くかつ大ならざる可(べ)からず、然(しか)れども之を行うには、亦(また)須(すべから)く力を量(はか)りて漸(ぜん)有るべし。志し大にして心を労し、力小にして任重くんば、恐らくは終に事敗れん。

(意味:少し意味は違っているかもしれません) 
 見たもの、書くものは、とおくにして且(か)つ大きなものでなかずんばできず、しかも之を行いて、またふたたび、力を量って、少し前に進むべし。志しが大にして労が小なく、能力が小にして任務が重ければ、恐らくは最後には事に失敗するでしょう。
(明道程子:程顥(ていこう)、明道先生と称された。朱子学・陽明学の源流の一人)

これは1176年に朱子学の書としてまとめられた「近思録」爲学22 に収録されている。
所见所期,不可不远且大,然行之亦须量力有渐。志大心劳,力小任重,恐终败事


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水雲問答 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2021/03/30 16:30
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