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六所神社(跡)

 筑波山神社は山の中腹に建っており、赤い大きな鳥居が下からもよく見える。
しかし神社の奥の院は山の頂上にあるが、麓にあるこの六所神社の存在を知る人は少ない。

 この筑波の六所神社は筑波神社の里宮として由緒正しいものとして栄えてきたという。
夏至と冬至の年2回、筑波神社の山の神をこの里宮に移す御座替えが行なわれてきた。
六所とは筑波山に祀られている男神、女神、素盞鳴命、月読命、蛭子命、天照大神の六神が祀られており、総社と同じくこの1か所でお参りができたのである。
また坂上田村麻呂が東征の際、銅鏡、宝剣、馬具などを奉納したと伝えられているという。

しかし、現在はここには神社は無い。神社の跡地として、今も天皇を中心として菊の紋をつけた石碑が置かれている。また毎日きれいに掃き清められている。

明治になって、神仏分離(廃仏毀釈)の政令により、筑波山の中腹に神社が作られたため、氏子はすべて中腹の神社に合併され、神社の建物は壊されたのである。
この時に、ここの神社の神霊は先日書いた「蚕影山神社」に合祀されたといいます。

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神宮跡への石段。辺りは木に覆われ、ひっそりとしています。
この六所神社への案内板は途中にほとんどありません。
入口に最近個人で「六所大仏」の大きな石像を曲がり角に設置していますのでそれが目印です。

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六所皇大神宮跡と書かれた石碑が置かれている。


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2年ほど前に地元の方が、ここから筑波神社まで登る道を復活整備しました。
「白滝道」と名付けられたこの登山道はむかし、徳一法師が中禅寺(現:大御堂)を建てた時に切り開いた道とされ、途中の白滝へ続く道です。

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この神社跡地の近くに「六所の滝」という小さな滝がありました。
この滝はこの白滝道を整備する時に、草木がなくなり良く見えるようになって、名前を公募してつけられたといいます。
1時間くらいあれば上の白滝まで登れそうなのですが、時間もなく登りませんでした。


筑波・土浦・牛久地区 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/05/30 20:22
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