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小牧の普門寺

 昨日書いた行方郡の田の里にある鹿島神宮と関係の深かったという(小牧)鉾神社を紹介しましたが、この神社のある台地に南側に普門寺(天台宗)というお寺が、この神社の別当であるというので、そちらも確認して来ました。

山の麓に立っていますが、台地の上からは竹林で道は確認できませんでした。この寺の上には中世に砦があったようです。
寺へは下の道から回っていきました。

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寺の入口に「天台宗」の文字が。奥に寺の本堂が見えます。
住職は恐らく近くに住んでいて、常駐はしていないようです。

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入口左側に「普門寺」の文字。

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その裏に潮来で国会議員をされていた橋本富三郎さんの銘が記入されていました。

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寺の開祖の説明板が2種類。上が古い物で、下は新しく製作されたもの。
これによると大同元年(806年)に創建された「薬師堂」、「三光寺」が最初のようだ。
九州日向国(宮崎)の上人が建立したという。
普門寺と合併したのは大正末期のようだ。

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立て看板の近くにこのような池がある。この池から仏像を神鉾で救い上げて、それを祀ったと言う。

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こちらが薬師堂(鉾薬師)。
上りの石段は苔むしていて雨の日などは足元は危ない。
ゆっくりと足を踏みしめて上へ。

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「鉾薬師如来」の扁額が掲げられているが、内部を隙間から覗くが内部が暗く、何が置かれているのかがよく見えない。
カメラで撮影し、少し修正してみておおよその様子は判明した。

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須弥壇中央に薬師如来とその左右に月光・日光像? まわりに十二神将像? そしてその手前に祝詞用の座布団と台?
こんなところだろうか。
比較的雑然とおかれているようだ。

この寺には市の文化財の仏像がたくさんある。

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こちらの阿弥陀如来像は合併前の普門寺にあったものか?
鎌倉時代から室町時代後半という。 多分、寺の本堂に安置されているのだろう。

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こちらの平安時代作の薬師如来像が、薬師堂の本尊。806年という年号とあっているかは不明。
薬師如来像が約1m弱、日光月光像は50cm弱。

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十二神将像も40cmくらいの像だ。

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鉾薬師堂の裏手はこのような竹林なっている。

なかなか趣きのある寺である。
このような場所にひっそりと佇んでいるのはなにか勿体ない思いがしてしまった。

常陸国風土記を細かく読まなければおそらく訪れることもなかったと思う。






常陸国風土記と共に | コメント(0) | トラックバック(0) | 2023/03/23 09:23
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