fc2ブログ

曝井(さらしい)

 常陸国風土記の那賀郡に
「駅家の南の坂の途中に泉があり、清い水がたくさん出る。曝井といい、附近の村の女は、夏の月に集まって、布を洗って日に曝して乾す。」
と書かれている。

昨日紹介した愛宕山古墳のすぐ裏側にこの井戸があると言う。
場所は水戸市愛宕町の滝坂と呼ばれる坂道の途中にこの泉がある。

現在「萬葉曝井の森」という名の公園として整備され、きれいな竹林と泉がとてもこの時期美しい。

P4231194s.jpg

ただこの道は下の方から上るには一方通行のようで、上から下りてくるにしても車を停めるところがない。

P4231196s.jpg

この先方の左上のほうに愛宕山古墳があるが、神社に駐車して歩いてきた方が良いかもしれない。
地図上ではこの上野道路端に駐車マークがあったが、現在使われていないのか、はっきりした場所がわからなかった。

P4231197s.jpg

この井戸については常陸国風土記の取りまとめの一人とされている万葉歌人であった高橋虫麻呂が歌を詠んでいる。
そのためこの公園にも「萬葉」と頭につけられているらしい。

「三栗の那賀に向へる曝井の絶えず通はむ そこに妻もか」
(意味:那賀(なか)に向って、流れてゆく泉のように絶えることの無い様に通っていこう。そこに愛しい妻がいてくれたらもっといいのになぁ。(たのしい万葉集より))

三栗は栗の実が一つのイガの中に三つ入っている様。

P4231198s.jpg

散策するにはもってこいのきれいな竹林がとても美しい場所でした。
ただ、車だと近くに駐車する場所に苦労しそうです。

P4231199s.jpg

P4231200s.jpg

P4231204s.jpg

P4231205s.jpg




常陸国風土記と共に | コメント(0) | トラックバック(0) | 2023/04/27 06:43
コメント

管理者のみに表示