木比提-きびさげ-ことばあそび

 さて、一昨日に「木比提稲荷」が何故歴史の舞台から消えてしまったのかを考えていたら、この名前の由来が気になった。
「木比提」きびさげ、きびさき、きびさけ ・・・いろいろと連想して言葉遊びをしてみた。

この「きびさげ稲荷」は国府府中にとっては北東方向であり鬼が出入りする鬼門の方角である。
連想する時は、漢字で考えてはまず間違えるので、発音などを考えながらまずは「ひらがな」から進めます。

   kimon01.jpg 十二支と方角

鬼門は北東で「丑」(うし)と「寅」(とら)の間で、「丑寅=艮(うしとら)」というそうです。
鬼が「牛の角をもち、虎の柄の腰巻をつける」のはこのためだといいます。

では言葉の連想をスタートしましょう。

1)木比→きび→黍→吉備→吉備だんご(黍団子)→桃太郎→鬼退治

2)きび→黄実→黄泉の国(よみのくに)→神話では地下の死者の国→黄泉比良坂(よもつひらさか)で、葦原中国(あしはらのなかつくに)につながる。

3)きび→黍→稷→禾+畟(しゅく)→穀物+鬼?

4)きび→トウキビ(トウモロコシ)→サトウキビ

5)きび→きびなご→キビナゴ、きび女子・・・「きび」は鹿児島方面で帯のこと?。帯状の縞模様の小魚

6)さげ→提→提燈(ちょうちん)→穂が垂れ下がるさま

このようなことばの連想から、考えをまとめてみると

A)きびは弥生時代に中国から伝えられたという五穀の一つ「きび・黍」と見るのがもっとも考えられそうだ。

B)1m以上にも成長する黍に実がつき秋になると黄色の実がたくさんついた穂が垂れ下がり、その姿は
  きびさげ→ 黍下げ→黍提げ→木比提 (黍の写真はこちら

C)桃太郎の鬼退治の家来は申(猿犬)・キジ(酉)・戌(犬)で、北東の反対側の干支である。

D)桃太郎は川を流れてきた大きな桃から生まれる。
 (桃はイザナミノミコトが黄泉の国から逃げ帰る時桃の実に救われる?)
  鬼が島に行って、鬼を一方的に懲らしめて、財宝を奪い取って、お爺さんお婆さんにやってしまう。
  鬼はとくに悪いことをしたとはなっていないようだ。子供向け話として付け加えられた?

  これは、大和朝廷がこの地に豊かに暮らしていた蝦夷人の土地を侵略し、金銀や鉄などの資源を奪い
  朝廷に献上するのと同じである。
  常陸風土記に書かれた「土蜘蛛」のような原住民が鬼と考えると、桃太郎は全く違った物語となる。

E)こんなことを考えてきたら、芥川龍の介の書いた「桃太郎」が出てきた。→ 青空文庫「桃太郎」へ
ほかに 尾崎紅葉の「鬼桃太郎」などもあります。
 
こんな「ことばあそび」もたまには楽しいですね。

ところで
 「石岡」は「国府」→「こくふ」→「石阜」→「石岡」 という説が有力だとか??
 「高浜」は「国府の浜」→「こうのはま」→「高浜」だと言っています。
 「恋瀬川」は「国府の瀬川→「「こうのせかわ」→「「恋瀬川」
さてどうでしょうか? 国府は確かに「こう」と読む地がたくさんあります。

色々な学者様が、「これが本当だ」などといいますが、どれが本当なのかは、何時までもわからないと思います。
根拠となるなどという書物には本当のことはあまり書かれていません。まして地名は文字などない時に呼ばれていたものが多いのです。

奈良時代の初期に書かれたとされる「常陸風土記」にいたっては、当時の大和朝廷の考え方と、当時の長老に聞いた巷の言い伝えなどをまとめただけですから・・・・。

ではまた。
  

石岡市内 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2011/06/14 18:30
コメント
きみだんご
小さい頃、きびだんごを「きみだんご」と教わったんですが、「黄身だんご?」「卵の黄身がなぜ団子?」???
 きみだんごは単なるいい間違いと思っていたんですが、黄実が「きび」となったのなら、あながち間違いではなかったのかも???
Re: きみだんご
べあべあさま
私はキビダンゴでしたが・・・
キミダンゴもありそうですね。
結局は正解はわからずでしょうが、それらしく考えてみると色々なことがわかって面白いです。
所詮は言葉遊びの自己満足でしかありませんが。
岡山に行って初めてお土産の吉備団子を食べた時には全然イメージが違いました。
もっと大きなダンゴでないとイメージが合わない。
No title
ROMAN様
仕事の付き合いで、国府(こうの)さんという方を
知っています。
珍しいと思っていたら、各地にこの読みがありますね。
国は現代北京語では’ぐぅおっ’と言うのに近い
ですが、昔の発音が残っていると言われる広東語では’こっ’に近かったと思います。韓国語では’くっ’ですがハングルの表記では末尾にモノシラブルのkが付きます。
もともとは’こっ(k)’として輸入され、
’こう’として広まったり、末尾のKが肥大化して
’こく’として使われたり、という感じでしょう
か?
そもそも’こくふ’って発音しにくい音の並び
なので人工的(むりやり)に響きます。
Re: No title
行徳様
コメントありがとうございます。
それにしても中国、韓国語お詳しいですね。
大和民族も韓国から来たとの説が有力ですし、
石岡も多くの高貴な韓国から逃げてきた民族が来ています。
国府を「こう」と読むのは何処も同じで、石岡も昔は
「こう」「こうの・・・・」と言っていたようですね。
この辺がわかってくると言葉の遊びも面白いようです。

No title
ROMAN様
日本語は洒落や言葉遊びが用されますので、こうい
変化は不思議ではないですね。
一度だけの結納の際、並べた品々がほとんど洒落、
言葉遊びじゃねえか!と思ったのを思い出します。
石(こく)←国(こく)、とは、国の字を使うのを憚った、
阜←府も同様でしょうか。両方とも偉そうな字ですから。
石の字の中国、韓国の音を見ると、’こく’
に少しでも類似するものがありません。K,G,では
なくS系の音です。
従って漢字が伝わった初期ではなく、漢字の読みが今のもの
となった、比較的最近の話なのでしょうね。


Re: No title
行徳様
石岡の名称は何時から出てきたのかが明らかでないので困ってしまいます。
比較的新しいようです。
吾妻鏡に出てくるなどと間違った情報が流れ、混乱していましたが・・・。
おっしゃる通り、後からのものと思います。
13世紀末の常陸国衙の在庁官人の「仮名」に由来するなどとの説が有力視されたりしましたが、
以外にこんな漢字の流れなのかもしれません。
また昔からこの漢字が使われていれば「いわおか」と読みそうです。
No title
ROMAN様
国を石に代えて、府を阜に代えて、これでコクフ、訓読みすれば石岡だべ、と言った先達が居るのであれば
それはそれで教養も洒落もあったと思えます。

石は’いし’ですが、北京語では’しh~’のような音でs系の音が入っています。訓読みながら原語の音を含んでいるのが気になります。いわ、という石の読み方もあり、こちらは大和言葉でしょうか。共通に頭の’い’もとても気になりますね。
い+?という大和言葉たくさんありますし、もちろん組み合わせによって色々表現しようとしたのは当然ですし、もっとも基本的な音ですから、
原初的に重要な感情をもった音に思えます。
韓国語ではi=この、でigosはこれ、このもの、の意味です。代名詞の基本中の基本。
我が方言では、良いは、いい、いんべ、いんだ、があり、よかっぺもありますが、この’よ’は
YOではなく’io'が連結した結果の’よ’と考えるべきでしょう。良し、は’いおし’であれば、良い、、が’よい’であったり’いい’であったりも納得できますね。
百済滅亡後遺民がこちらに移住しているのは間違
なく、この頃古代朝鮮語の表現が一緒に入って
来ていてもおかしくありませんね。
その時期も大和朝廷の東征政策は継続されていたでしょうし、遺民対策があっただろうことも十分想像できますね。
Re: No title
行徳様
はじめて聞くような話ですね。
廃藩置県で府中藩を石岡に変えたのですが、甲府、防府などを考えれば
常府という選択肢は無かったのか、それとも使わせてもらえなかったのか?
私は後者のような気がしています。
すべて、水戸の影響を小さくしていますね。
いろいろと勉強になります。

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