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瀬戸井街道(10)-(岩間)隠沢観音

 江戸時代の地方街道、走行距離120kmにも及ぶ「瀬戸井街道」は私のいる石岡市を横切っていました。
しかし、ほとんど紹介されているものもなく、ルートもわからなくなってしまっていたと思います。

今回そのわからない部分をたんなる勘をたよりに訪ねてみたのですが、わからないなりに昔の道や人の流れが見えてきたように思います。

笠間市の旧岩間には「愛宕神社」やその手前に「六所神社」がありますが、昔の瀬戸井街道が廃れたために、現在使われている県道や国道を中心に物が見えており、また市をまたがっているとどうしてもそこに行政の壁があって、道はつながっているのにそこに線が引かれ、壁があるようです。

でもこれは受け取る側の問題なんですね。実際はどこにも壁はありません。

岩間には吾国山から鐘転山まで連なる山がありますが、岩間の泉から真家に行くのには山越えはありません。
山をまくように平地でつながっていました。ほとんど通ることがないので山越えが必要と思い込んでいました。

ここに「隠沢観音」(嶽南山・慈眼院清竜寺)という無住の寺があります。
現在は裏の鐘転(かねころばし)山へ登る方が時々通るだけです。

kakurezawa01.jpg

寺への石の階段は年月を感じさせる寺です。

kakurezawa02.jpg

数年前に朽ちたような看板に誘われて行ってみたのですが、今回この瀬戸井街道との繋がりが見えてきました。

kakurezawa03.jpg

この寺は「養老4年(720)の開創にして、後行基菩薩の一刀三拝の作と伝えられる十一面観音像を奉安してある。本寺は土浦土屋初代藩主数直侯の遺志を継承した二代政直侯が、堂平より現位置に移転改築したもので、本堂、客殿、二階建の庫裡黒門と輪舘奐の美を整え、延宝9年(1681)10月14日完成、本堂内に御本尊を奉納した。当寺は土浦藩主の御祈願所として格別の庇護を受け、年々石高にして十石が寄進され保護されていた。」と説明にあります。

kakurezawa05.jpg

お堂の奥に観音像が置かれています。肉眼ではあまり良く見えません。

ここは土浦藩土屋家の祈願所だったのです。
7月10日、12月10日のお参りは「朝観音」といわれ、この日にお参りすると4万6千日(しまんろくせんにち)お参りしたことになるといわれたといいます。
浅草のほうずき市(7/9,10)観音様詣りと同じです。

子授け、子育てに霊験があると言われています。
土浦藩の北条陣屋(つくば)からここにお参りに来るにはこの瀬戸井街道が使われたに違いありません。
 

 

瀬戸井街道 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2011/08/28 06:30
コメント
No title
こんにちは。ここは一度行こうと思いながら言ってません。そういうところばかりです。
もう始めてますけど、笠間の文化財探訪を始めました。ここも行きますが、事前に勉強させてもらいました。ありがとうございます。
Re: No title
troyさん
こんにちは

> もう始めてますけど、笠間の文化財探訪を始めました。
これは楽しみにしています。

足の方はまだかな。
まだ無理は禁物。お大事にして下さいね。
No title
ROMAN様
こちらも良い風情ですね。
一連の街道の景色素晴らしいです。
しかしつくづくと故郷のこと知りません。
何千年も前から確実に人が住んでいた場所ですから
こってりと歴史があるのは当たり前のはずですが、
知らない、知られていないのは、宣伝不足以前に
断熱があるのでしょうか。思えば徳川の時代に
一度断絶、維新では負け組になり、敗戦後は
明治以前を否定する風潮、経済成長期は古いもの
の破壊と。中高の歴史の教科書でも、茨城なんて
ほとんど登場しませんし、過去とどう繋がってい
るかなんて何も考えていませんでした、大人に
なっても。
こうやって色々ご紹介頂くと思わず膝を打つの
連続です。
No title
こんにちは、

Romanさんの記事に触発されて瀬戸井街道について調べてみました、
おかげさまでいろいろ知らないことがわかり勉強になりましたです(^^ゞ
Re: No title
行徳様
こんにちは

> しかしつくづくと故郷のこと知りません。
・・・皆さんきっとそうですね。
行徳さんのようにそれに興味を持たれ、関心が出る人が増えてきたらいいですね。
私もまだまだ知りません。
他で得た知識を知ったかぶりで書いているだけです。
でもこうしてやっていると段々と本質が見えてくるんです。
いかにおかしなことが権威の上で真実だなどと語られている。
おかしなもんですね。
私も言われるのですが、文化力が足りないのかなどと・・・。

> こうやって色々ご紹介頂くと思わず膝を打つの連続です。
まあ年寄り趣味の領域を出ていませんが、ここも江戸時代にはたくさんの人が
訪れたようです。東京浅草のほうずき市などは知っていてもこんなところにも
観音様がいらっしゃるのです。不思議ですね。
Re: No title
kurokenさん
こんにちは、

> Romanさんの記事に触発されて瀬戸井街道について調べてみました、
・・・あらあらご苦労様で~す。
もともと、石岡の中だけ見ていたのですが、troyさんに言われて岩間街道も行ってみた次第です。
お互いに刺激になっていいかもしれませんね。
それぞれスタイルは違いますが、私も写真は明らかに刺激されています。
記念撮影から少しだけですけど。
No title
Roman様

笠間(旧友部)の者です。瀬戸井街道の詳細な紹介大変興味深く読ませていただいてます。実は、今日隠沢観音に立ち寄ったのですが、本堂の屋根が完全に崩壊していました。311でも無事だったので、いつの地震でこうなったのかわかりませんが・・・。このまま廃墟になってしまうのかと思うと残念です。もっとも、私も恥ずかしながらこのブログを読ませていただくまで、隠沢観音の存在を知らなかったわけですが。
nasara様
はじめまして。

コメント嬉しく頂戴しています。

> 笠間(旧友部)の者です。瀬戸井街道の詳細な紹介大変興味深く読ませていただいてます。

ありがとうございます。
人があまり見向きもしない忘れられた道や場所を訪ねるのは思ったより楽しいです。
そして、それを読んでいただいて興味を持ってくれる人がいると何倍も楽しくなります。

実は、今日隠沢観音に立ち寄ったのですが、本堂の屋根が完全に崩壊していました。311でも無事だったので、いつの地震でこうなったのかわかりませんが・・・。このまま廃墟になってしまうのかと思うと残念です。

そうですか、とても残念ですね。
無住の寺ではとても直す力がないかもしれませんね。
今は訪れる人が少ないので歴史的なものが消えて行かないよう願うのみです。
自治体も寺の所有者や檀家との関係で修理できないかもしれません。

コメントありがとうございました。


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