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鹿島神社(城里町)-悪路王面

 さて今日はとても変わった神社を紹介します。
知っている人は知っているが(あたり前か?)ほとんど知られていないとも思う。
城里町高久にある「鹿島神社」である。

この神社がある方面の人にはとても有名な神社なのだが、その存在を知っていてもYAHOOの地図にも載っていないためか訪れる人はほとんどいない。

何が有名かというと一つは悪路王の面があること(鹿島神宮とここだけ)と中国式の立派な彫刻を施した本殿があることです。

kasima01.jpg

入口の鳥居をくぐると少し広くなった境内を通ってまっすぐこの拝殿に進みます。

kasima02.jpg

拝殿の正面上に気味の悪い首の絵が掲げられています。
この首が悪路王の物だといわれているのです。

悪路王(あくろおう)って知っていますか?
坂上田村麻呂が征夷大将軍として、西暦802年に陸奥達谷窟で長年苦しめられていた蝦夷を退治しましたが、その時の蝦夷の首領であったアテルイ(阿弖流為)のことだといわれている人物と同一とみられています。

その後の日本史では英雄として扱われた坂上田村麻呂は、最後には500人の部下を連れて投降してきたこの蝦夷の首領アテルイとモレという二人の人物を捕まえて京の都に送りました。

歴史書では田村麻呂は捉えた彼ら殺さずに、まだ反対勢力のいる蝦夷の丸めこむのに、この二人役に立つと二人の命乞いをしたと伝わっています。
しかし、都の貴族たちは、散々苦しめられてきたこのアテルイたちへの恐れのため二人の処刑が決まり、河内国で処刑されたとなっています。
そして京の清水寺にはこのアテルイとモレ(母礼)の碑が建てられています。

しかしここに残されている悪路王の話は違います。
達谷窟で成敗した悪路王の首を都に持ち帰る途中、都まで時間もかかり持ち帰れないと、この鹿島神社に奉納したものだと伝わっています。
また実際に首のミイラが残っていたといわれています。
しかし、保存も難しいとなり、面を彫刻でおこし、その面を保存しているのです。

悪路王の面は現在鹿島神宮とこの城里町の鹿島神社の2か所にありますが、それぞれの顔が全く違っています。(こちらの記事参照
(追加:ここの鹿島神社の悪路王の面彫刻はこちらを参照ください)

さて、本当のところはどうなのでしょうか?
平将門のように恐ろしい形相の首が都から故郷へ帰ろうと空を飛び、この地に落ちたのでしょうか?

長い間坂上田村麻呂は英雄として、アテルイは蛮族の悪者として歴史書から抹殺されていたので真実はほとんどわかっていないのです。

福島県の郡山の近く三春の東側に町村合併で誕生した「田村市」はこの坂上田村麻呂の伝説が多く残されており、この名前にちなんで命名されたそうです。

平安時代に蝦夷征伐に通った道がここを通るルートだったのです。
矢祭町や棚倉を通り田村を通って陸奥へ攻め入ったのでしょう。今ではあまり考えられないルートですね。

kasima03.jpg

さて、もう一つこの神社で絵を見張るものは、この神社本殿の彫刻です。
中国式の色彩も見事な彫刻は目をみはります。

kasima04.jpg

現地の説明によれば、この本殿は廃寺となった吉祥院のもので、中国の故事が巧みに表現されたものだそうです。作者は不明で、昭和50年に日光の名工によって、塗り替えられたものだそうです。

kasima05.jpg

それにしても見事な彫刻です。
神社の本殿にこのような色彩豊かな彫刻が施されるのは珍しいのではないでしょうか?

kasima06.jpg

さて、昔このブログにも書いたことがありますが、ネットで調べて見ても悪路王といわれた名前は道が相当な悪路だったとか、悪太郎の悪のようにとても強いという意味でつけられたのだろうと書かれています。

しかし、アクト、アクタ、アクツなどのアイヌ語で川沿いの低地などに使われている言葉がもとではないかと思っています。この近くにも圷(あくつ)という地名があります。
 



城里町 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2011/09/26 06:25
コメント
No title
おはようございます、

ここも行かなきゃと未だにいってません(;´д`)

むかし内職で作った桂村商工会の桂村観光ガイドが
合併後も消されずにまだ残ってました、
ここに自分で悪路王とか書いてるんですよね(^^ゞ
http://www.shirosato.biz/katsura/kankou.htm
Re: No title
krokenさん

あらこちらの方の仕事もされているのですか?
さすがですね。
私も前にこのHPは見ておりましたが、今回忘れていたので
早速リンクさせていただきました。

「ひたちなか」だけじゃないんですね \(^。^)/
尊敬しちゃいました。
これからもよろしく。
No title
…ここだけの話、kurokenさんはどうも地球人じゃ
ないみたいですよ(神出鬼没・思わぬ言葉を
知っている)…

ここで言う「蝦夷」は東北地方に住んでいた民族
のことなんですよね?違ったかな?
迫力ある首で…(夢にでそう)
神社の彫刻は美しいです!
Re: No title
NINAさん
> …ここだけの話、kurokenさんはどうも地球人じゃないみたいですよ
本当ですね。モカ隊員のその手下か??

> ここで言う「蝦夷」は東北地方に住んでいた民族のことなんですよね?
日本にいた先住民族で、昔は各地にいたはずですね。
この頃は東北地方ですね。

> 迫力ある首で…(夢にでそう)
わわすれてくださ~い。

> 神社の彫刻は美しいです!
この片田舎には不釣り合いな神社ですが、こんなの他では見たことないですよ。
もののけ神社
Romanさん こんにちは
この城里町(旧桂村)の鹿嶋神社。
是非行ってみたい神社です。ご紹介ありがとうございました!

昔ゴルフに熱中していた頃
水戸レイクスCCでは何度もプレーしていのですが、全く知りませんでした。
私に阿弖流為を教示してくれた輪友は、こういう神社が大好きで
(私も嫌いじゃなくて^^;)
一層の、もののけ感を感じたくて
わざわざ夜中の神社参詣を一緒にしたこともあります(苦笑)

拙ブログでは、お言葉に甘えてお写真を拝借(合成)させて頂きましたm(_ _)m
時として、私の軽佻浮薄な文体が、誤解や反感を招くことがあるようで
Romanさんや鹿嶋神社の氏子の皆さんの気障りになったらどうしよう...と。
もののけの祟りより、そちらの方が気になっています^^;

今後は貴ブログをRom(読むだけ)専科で、コメントを控えるかもしれませんが
更新は楽しみにしております。
どうぞ、ご無理をなさらず、息長く継続されますこと、心より念じております。
Re: もののけ神社
たすけさん こんばんは。

> この城里町(旧桂村)の鹿嶋神社。
> 是非行ってみたい神社です。ご紹介ありがとうございました!

変わった神社ですよね。あまり地元でも知らないかもしれませんね。
地図がないとわかりにくいです。

> 私に阿弖流為を教示してくれた輪友は、こういう神社が大好きで
> (私も嫌いじゃなくて^^;)
> 一層の、もののけ感を感じたくて
> わざわざ夜中の神社参詣を一緒にしたこともあります(苦笑)

もののけ好きですか。楽しみ方は人それぞれですね。
この旧桂村ですが、昔から注目していたんです。
常陸国国府(石岡)から蝦夷地に向かう時にこのあたりも通っていた
時代があるようだし、那珂川を粟川と呼んでいた時代にこのすぐそばに残る
地名に「粟」があるし、阿波山上神社という山の上でもない神社があります。
そこにスクナヒコナが舞い降りた伝説が残る場所です。
まあ誰も注目されないけど、考えると面白いんですよ。

> 拙ブログでは、お言葉に甘えてお写真を拝借(合成)させて頂きましたm(_ _)m

どうぞどうぞ。おかげで少しカウンタが上がったみたいです。喜んでいます。

> 時として、私の軽佻浮薄な文体が、誤解や反感を招くことがあるようで
> Romanさんや鹿嶋神社の氏子の皆さんの気障りになったらどうしよう...と。
> もののけの祟りより、そちらの方が気になっています^^;

これはあまり気にしてもしょうがないですね。
気にしていたら書けません。
あまり文句を言うような人はきっと読まないと信じています。(笑)

> 今後は貴ブログをRom(読むだけ)専科で、コメントを控えるかもしれませんが
> 更新は楽しみにしております。

Rom専歓迎です。お互い様ですから。

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