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三重塔

 先日紅葉巡りで訪れた筑波山系裏の寺院には立派な三重塔がたくさんあるのに驚きだった。
少し比較してみたいと思いまとめて紹介することにした。

1)椎尾薬師(薬王院)の三重塔

この塔は江戸時代 宝永元年 1704年の完成です。県指定文化財、銅板葺、高さ 25m

この塔は(大工棟梁)櫻井安信によるもので、八年後、成田山新勝寺の三重塔も建築しています。

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2)雨引観音(楽法寺)の多宝塔

ここは三重塔ではないが、昔は三重塔でした。

天平年中(730)光明皇后がお産の際にここ雨引観音に安産祈願をし、安産であったので、三重塔を寄進したといわれています。また美智子妃殿下(現皇后)も安産祈願をされたそうです。

天和3年(1683)十四世堯長が、三重塔を再建しようとして良材を集めて塔の第二重目まで建設したが、病のため果たせず、十五世堯宗は先師の遺命を奉じて翌 貞享元年正月、工事を進めて円成(仏の心を成就すること)しました。

嘉永6年(1853)元盛暢光両師協力して十万人講を勧進して、三重塔を改め多宝塔としたのが現在の塔です。

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3)富谷観音(小山寺)三重塔

国の重要文化財、室町時代の寛正六年(1465)に下妻城主多賀谷朝経が再建したもの。
大工棟梁宗阿弥家吉等によろ造営と相輪の宝珠の刻銘に記されているそうです。
とち葺、高さ 21.4m

このような和様の三重塔は、関東以北で建てられた最古のものだそうです。

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4)板橋不動尊(つくばみらい市)

板橋のお不動さんと親しまれる願成寺の三重塔。
関東三大不動尊の一つと言われているお不動さんです。
もっとも高幡不動と成田山新勝寺までは入るが、三番目となるとたくさんある。

県指定文化財、江戸時代 安永元年(1772)の建造です。銅板瓦葺、高さは 25.1m

願成寺は平安時代の、大同3年(808)に弘法大師により開かれたといわれ、大師が刻んだと言われる不動明王を本尊としています。

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その他、関東で最古の多宝塔と言われる竜ヶ崎市にある来迎院を入れるべきらしいが、いっていないのでまたそのうちに載せられたら加えたいと思います。

また、栃木県益子にある「西明寺」の三重塔も比較的に近く素晴らしい塔だそうだ。
今度行ってみたい。

わかりやすいように一覧表にしてみよう。
1)椎尾薬師(三重塔):1704年(江戸時代)25m 県の重要文化財
2)雨引観音(多宝塔):1684年(江戸時代)22m 県の重要文化財
3)富谷観音(三重塔):1465年(室町時代)21.4m 国の重要文化財
4)板橋不動尊(三重塔):1772年(江戸時代)25.1m 県の重要文化財
5)西明寺(益子)(三重塔):1539年(室町時代、戦国時代)18.2m 国の重要文化財
(注:滋賀県にある同名の西明寺の三重塔は鎌倉時代の作で国宝)
6)来迎院(竜ヶ崎)(多宝塔):1556年(室町時代、戦国時代)13.1m 県の重要文化財

薬師

(板橋不動尊はもっと南にありますが、載せていません)

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筑西・桜川地区 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/11/28 20:47
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